序章0.1. 法
法(mood)とは話し手の心的態度を表す動詞の語形変化のことを言う。英語には次の3つの法が基本としてある。
(1)
a. 直説法
b. 仮定法
c. 命令法
直説法とはある出来事についての内容を事実として述べる法である。仮定法とは出来事を事実としてではなく、推測上または必要上などとして述べる法である。また命令法とは、命令や要求、禁止などを指示する。
法助動詞(modal auxiliary)とは、その名の通り「法」を表す助動詞のことを言う。(*1) これには、これから述べていくcanやmay、will、shall、mustなどがあるが、これらの法助動詞の意味に対する心的態度を大別すると、認識的用法と根源的用法がある。次にこの2つの用法について述べていく。
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法性(modality)は、法と意味が類似するが、特に話し手の心的態度に視点を置く用語である。したがって、法助動詞とは、特に法性を表す助動詞ということにもなる。
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