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I have been to 〜(現在完了の文A)(完了形A)


今回は完了形の2回目になります。
完了形2回目は、前回の「現在完了の文」で書ききれなかったところの続きにふれていきます。

前回の「現在完了の文」では、現在の「完了」と「結果」についてふれてみました。
そして、今回は現在の「経験」と「継続」についてふれていきます。





  現在完了であらわす「経験」とは「〜へ行ったことがありますか」や「〜をしたことがありますか」などの意味です。
たとえば次の文を見てください。


Have you ever been to Italy ?
(あなたは今までにイタリアに行ったことがありますか)
この文は現在完了でたずねている文ですが、その意味には「今までに」が含まれています。
つまり「今までにイタリアに行ったことがあるのか」という「経験」をたずねています。
そしてこの疑問文の答えは次のようになります。


Yes, I have been to Italy.
(はい、私はイタリアへ行ったことがあります)


「ある場所へ行って来ました」のような「経験」をあらわす現在完了では<主語+have(has)+been+to 〜>を使います。
この形の文はぜひ覚えておいてください。

ところで、「行く」という意味では go の過去分詞を使うように考えるかも知れませんが、今回のような「行ってきました」という経験をあらわす場合にはその意味が不自然になってしまいます。
go の過去分詞 gone を使った文で書いてみます。

I have gone to Italy.
(私はイタリアに行ってしまいました)
このように「私は行ってしまった」と不自然な意味になります。

また、主語の「I」を「He」に変えてみると次のようになります。
He has gone to Italy.
(彼はイタリアに行ってしまいました)
意味としては通じますが、これでは「彼が行ってしまった」と完了や結果をあらわす文になっていまいます。

そこで経験をあらわす場合は<主語+have(has)+been+to 〜>を使いますので注意してください。
もう1つ例文を書いてみます。


I have been to Kyoto.
(私は京都に行ったことがあります)














  Have you ever に過去分詞をおいて「今までに〜をしたことがありますか」という意味をあらわします。
文の形は<Have you ever +過去分詞 ?>になります。
のところで出てきた Have you ever been to 〜?は、この形の文に be の過去分詞 been を入れて作ったものです。
今までにしたことがあるかということをたずねる Have you ever ? は会話でもよく使われます。
ぜひ覚えておいてください。

それでは次の文を見てください。


Have you ever seen Mt.Fuji ?
(あなたは今までに富士山を見たことがありますか)
Yes, I have seen Mt.Fuji.
(はい、私は富士山を見たことがあります)
seen は see の過去分詞ですが、このように ever の後に過去分詞をおいて文を作ります。
そして意味は「今までに〜」という「経験」を相手にたずねることになります。

ever には「今までに」という意味がありますが、疑問文や否定文、または条件文でしか使うことができません。
肯定文では使えませんので注意してください。



× I have ever seen Mt.Fuji.




Have you ever 〜?の時間的な意味を下に書いてみます。







肯定文では経験をあらわすのに文中でよく sometimes(時々)や often(よく), 他に回数をあらわす once, twice, many times などが使われます。


Have you read this book ?
(あなたはこの本を読んだことがありますか)
Yes, I have read it several times.
(はい、私はその本を数回読んだことがあります)

I have often been to Kyoto.
(私はよく京都に行ったことがあります)
この場合も、話題となった現在までに京都に何度も行ったことがあるということをあらわします。

Have you ever played golf ?
(あなたは今までにゴルフをしたことがありますか)
Yes, I have often played it.
(はい、私はよくゴルフをしています)

Have you ever swum in a pool ?
(あなたはプールで泳いだことがありますか)
[swim(現)- swam(過)- swum(過分)]

No, I haven't.
(いいえ、ありません)






  「継続」をあらわす現在完了とは、ある過去の時点から現在までずっとあることが続いているということです。
意味は「(ある過去から)ずっと〜している」というようになります。

ずっと継続している状態をあらわしますので、過去分詞として使われる動詞もそのような状態をあらわすことができるものが使われます。
たとえば「know」がそれになります。
know の過去分詞は known ですが、次の例文を見てください。


I have known him since he was a child.
(私は彼を子供の時から知っています)
この文は彼が子供のとき(ある過去の時点に相当します)からずっと今まで(話題になった現在の時点)彼のことを知っているという意味をあらわします。
know のような状態をあらわす他の動詞には have, live, like, keep などがあります。

また、動詞の代わりに形容詞も使うことができますが、その場合は過去分詞のところに「been」が使われます。


She has been sick in bed for five days.
(彼女は5日間、病気で寝ています)
ある過去から現在までの5日間、彼女は病気で寝ているという意味になります。



since と for


継続をあらわす現在完了では、その継続の期間をはっきりとあらわすのに「since」や「for」がよく使われます。


★<since について>

since はある過去の時点をあらわします。
ある過去の時点という意味では過去形で使われるものと似ているところがありますが、「継続」をあらわす現在完了ではこの since を使うことができます。

そして、since のあらわす過去の時点は「ある過去においての始まり」をあらわします。
つまり起点です。
そこから話題となっている現在までずっとあることが続いていることをあらわします。


I have not seen him since last year.
(私は彼を去年からずっと見ていません)



★<for について>

for はある期間をあらわします。
たとえば次の例文を見てください。


I have lived here for three years.
(私はここに3年間住んでいます)
この文の for three years は、現在までの継続した3年間についてここに住んでいるという意味をあらわしています。






もう1つ例文を書いてみます。


I have smoked since I was a university student.
(私は大学生の時からずっとタバコを吸っています)

この文も since があらわす過去の時点(起点)から、ずっと今までタバコを吸っているという継続をあらわします。
つまり、現在も変わらずにタバコを吸っているということになります。


また過去形で書いて意味を比較してみると次のようになります。

I smoked for ten years.
(私は10年間タバコを吸っていました)
これは普通の過去形の文です。
「10年間タバコを吸っていた」という意味ですが、過去のことをあらわしているので「現在は吸っていない」ことをあらわすことになります。

同じように前に書いたことのある次の例文を見てください。
I have lived here for three years.
(私はここに3年間住んでいます)

for については前に書きましたが for は「現在も続いている継続した期間」をあらわします。
この文を過去形にしてみます。

I lived here for three years.
(私は3年間ここに住んでいました)

最初の継続をあらわす現在完了の文では「今まで3年間住んでいて、そして今でも住んでいる」という意味をあらわしますが、この過去形ではたしかに3年間住んでいたけれども、それは「過去」のことなので「今はもう住んでいない」という意味をあらわします。
この継続の現在完了についてその時間的な意味を下に書いてみます。









また継続の現在完了で使う「for」についてもその時間的意味を書いてみます。




















  <How long have you+過去分詞 ?>の文は疑問文にした現在完了に how long をつけた形です。
「(今まで)どのくらい〜していましたか」ということを相手にたずねるときによく使われる文です。
つまり、継続の現在完了がある答えを期待して相手にたずねます。

この疑問文でたずねる状況としては次のようなことが考えられます。

たとえばある人が函館に旅行に来ていて、街を観光している最中だとします。
そこに地元の人がその観光客に「どのくらい函館に滞在しているのか」をたずねたとします。
そうすると次のような質問をすることになります。

How long have you been in Hakodate ?
(あなたは函館にどのくらい滞在していますか)

そしてこの答えとして観光客は次のように答えます。
I have been in Hakodate for three days.
(私は函館に3日間(3日前から)滞在しています)

また、たずねたときが水曜日だとしたら次のように答えるかもしれません。
I have been in Hakodate since Sunday.
(私は日曜日から滞在しています)


地元の人が観光客にたずねたときは、当然観光客は函館に滞在している最中ですから「現在まで継続している状態」をあらわします。
またその観光客は現在からある程度の未来まで滞在する意味も含みます。
この場合の時間的な意味を下に書いてみます。







他に例文を書いてみます。


How long have you been in London ?
(あなたはどのくらいロンドンに滞在していますか)
I have been in London since July.
(私はロンドンに7月から滞在しています)

How long has he lived in Japan ?
(彼は日本にどのくらい住んでいるのですか)
He has lived in Japan for ten years.
(彼は日本に10年間住んでいます)



★<継続した動作をたずねる場合>

how long を使って継続した動作をたずねるときは、やはり「現在完了進行形」の疑問文でたずねることになります。
たとえば「ピアノを弾いている期間(ピアノ歴)」をたずねる場合は次のような疑問文になります。


How long have you been playing the piano ?
(あなたはどのくらいピアノを弾いていますか)

そして答えるときももちろん現在完了進行形になります。
I have been playing the piano since I was a child.
(私はピアノを子供のときから弾いています)


現在完了進行形の文の形は次のようになります。
<主語+have(has)+been+動詞の進行形(ing形)>
現在完了進行形については次回で詳しくふれていきます。














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