今回のDay42は代名詞の2回目になります。
代名詞の2回目は this や that とその複数形である these や those を中心にふれていきます。
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this や that についてはよく知られているものだと思いますが、ここでもう一度確認してみてください。
「これは」や「この」のように近いものを意味するのが「this」です。
それに対して「あれは」や「あの」のように遠いものを意味するのが「that」です。
それでは例文を書いてみます。
This is my house.
(これは私の家です)
この文に対して that を使うと距離的に遠い感じがする文になります。
That is my house.
(あれは私の家です)
このように遠い感じのする文になりますが、近い、遠いという距離的な感覚は実際の距離からではなく、その人が思う感覚的なものからあらわされます。
もう1つ例文を書いてみます。
This is a good hotel.
(これはみごとなホテルです)
This hotel is good.
(このホテルはみごとです)
上の2つの文の意味はほとんど同じですが、this の使われ方が少し違います。
最初の This is a good hotel. の「this」は代名詞として単独で使われています。
この場合の this の意味は「これは」になります。
次の This hotel is good. の「this」は形容詞として使っています。
修飾しているのは次におかれている hotel ですが、この場合の this の意味は「この」になります。
このように this または that は「これは」や「あれは」のように代名詞として使われるだけではなくて、「この」や「あの」といった形容詞としても使われます。
また、これらのことは次に書いていく this と that の複数形でも同じことがいえます。
★<this と that の複数形>
this の複数形は these です。
意味ももちろん複数をあらわし「これらは」になります。
また that の複数形は those です。
意味は「それらは」になります。
それぞれを使うことにあたっては、上の方で書いている this や that と同じになります。
例文を書いています。
I bought these shoes.
(私はこれらの靴を買いました)
These are the wrong size.
(これらはサイズが違っています)
最初の文の「these」は形容詞として使っています。
この場合は these の意味は「これらの」です。
次の文の「these」は代名詞として使っています。
この場合の these の意味は「これらは」になります。
these や those はそれぞれ複数形ですので、その後におかれる be動詞や名詞も複数形になりますので注意してください。
This is Ann.
this is は電話などでの応対でも使われます。
電話で使われる場合は、電話口で自分の名前を言ったり相手を確認するときに使います。
例文を書いてみます。
Hello, is this John ?
(もしもし、ジョンさんですか)
Who is this, please ?
(どちら様ですか)
This is Ann.
(私はアンです)
このように電話の応対では this is が使われます。
また「どちら様ですか」とたずねるときは、
Who is this, please ? が使われます。
電話の応対では Who are you ? は使われませんので注意してください。
また、電話の応対の中で電話口で相手を呼び出したいときは次のようにいいます。
(ここでは Ann を呼び出す例文で書いてみます。)
Can I speak to Ann, please ?
(アンをお願いします)
このように Can I 始まる文を使って相手を呼び出します。
もう1つ例文を書いてみます。
Can I speak to John ?
(ジョンをお願いします)
This is Ann.
(私はアンといいます)
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this や that の後に「one」をつけて不特定または特定のものをあらわす場合があります。
例文を書いてみます。
Which car do you like ?
(どちらの車が好きですか)
I like this one.
(私はこの車が好きです)
この文の this one は this car の意味です。
つまり、最初の文である、
Which car do you like ? の「car」を代わりに「one」を使ってあらわしています。
one について
one も代名詞として使われます。
one があらわすのは、単数の名詞です。
たとえば、a book や an umbrella などです。
また、one の複数形は「ones」になります。
one に「s」がついた形です。
この複数形である ones があらわすのは、やはり複数の名詞です。
たとえば、books などです。
one を使った例文を書いてみます。
Which bus should I get on ?
(どのバスに乗ったほうがいいですか)
You should get on the one next to the No.9.
(9番のとなりあるそのバスに乗ったほうがいいですよ)
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this または these が文の中の「後者」を意味し、that または those が「前者」を意味する場合があります。
次の例文を見てください。
Work and play are both necessary to health; this gives us rest, and that gives us energy.
(仕事と遊びはいずれも健康に必要です。後者は私たちに休息をあたえてくれます、また前者は私たちに元気を与えてくれます)
この場合の this と that を文の初めのほうからあてはめてはいけません。
つまり、this は work のことではありませんし、that は play のことではありません。
実は、this は「近いもの」という意味から play に相当し、that は「遠いもの」という意味から work に相当するからです。
the former と the latter
上のような前者と後者をあらわすための this と that については、もしも文などで出てきたときに理解するために知っておいたほうがいいと思いますが、実際は前者と後者をあらわすには the former と the latter を使うのが普通です。
the former は「前の」や「前者の」という意味です。
また、the latter は逆に「後ろの」や「後者の」という意味です。
例文を書いてみます。
There are two pictures are on the wall.
(壁に2枚の絵がかけてあります)
I prefer the former to the latter.
(私は後者よりも前者の絵のほうが好きです)
the former and the latter.
(前者と後者)
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those who は「〜をする人々は〜だ」という意味をあらわすのに使われる場合があります。
そして、人に対して使われます。
those who の文では「〜する人々」をあらわすために who の後におかれる動詞と、文の意味を完成させるために使われる動詞と2つの動詞が出てきますので注意が入ります。
長文ではよく出てくるものでもありますので、長文を理解する上ではぜひ覚えておいてほしいもののひとつになります。
まずは例文を1つ書いてみます。
Those who came late to school were scolded by the teacher.
(学校に遅刻したものたちは、先生に怒られました)
[scold = しかる]
初めてこのような文を見る人は、動詞が2つ(この文の場合は came と were scolded)ありますので意味を理解するのに困るかもしれません。
この文を理解するのに、まずは2つに分けて考えてみます。
そうすると次のようになります。
@ Those who came late to school
A were scolded by the teacher
このように2つにわけることができます。
@は「〜する人々」という意味をあらわす文で、Aではその「〜する人々」がどうなったのかをあらわしています。
意味はそれぞれ次のようになります。
@「学校に遅刻したものたち」
A「先生におこられた」
もっとわかりやすくするために、下に図であらわしてみます。
もう1つ例文を書いてみます。
Those who want to stay here may do so.
(ここにいたい人たちは、そうしてもいいですよ)
この文も2つに分けると次のようになります。
@ Those who want to stay here
A may do so.
つまり、Those who から始まる完全な1つの文と、その文自体を主語として受ける動詞から始まる文からなっています。
so の代名詞的使い方
so は代名詞として、前の文を受けてあらわされる場合があります。
ちょうどすぐ上で書いている例文もその1つです。
Those who want to stay here may do so.
この文の so は stay here を代わりにあらわしています。
もう1つ例文を書いてみます。
Will it rain tomorrow ?
(明日は雨になりそうですね)
Yes, I think so.
(そうですね、私もそう思います)
この文の so は it will rain tomorrow の代わりをしています。
またこのように so が使われる動詞としては、think の他に、say や believe, guess, expect, speak などがあります。
逆に know などには使われません。
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