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受動態にできる動詞は「他動詞」であって、自動詞は普通できません。それは自動詞が目的語を必要としないからで、そのような文から目的語を主語にする受動態を作ることができないからです。
そこで自動詞で構成される第1文型と第2文型は受動態にできないことになります。
第4文型は<主語+動詞+目的語1(間接目的語)+目的語2(直接目的語)>です。たとえば次の例があります。
He gave his mother a carnation.(彼は母親にカーネーションを渡した。)
この文を受動態にするには2通りあります。それは受動態にする目的語が2つあるからです。
①His mother was given a carnation by him.
(彼の母は彼からカーネーションを渡された。)
②A carnation was given his mother by him.
(カーネーションは彼から母に渡された。)
しかし英語では、①のように間接目的語(主に「人」)を主語にする受動態が一般的です。
間接目的語には主に「人」が入ることが多いです。そして、②のような直接目的語を主語にする受動態はあまり使われません。
もう1つ次の例を見てください。
I showed her my friend's picture.(私は彼女に友人の写真を見せた。)
上の例を受動態にすると次のようになります。
She was showed my friend's picture by me.
[「show」の過去分詞は「showed」と「shown」の2つがあります。]
※「人」を主語にするのが一般的とはいえ、その「人」を主語にすることができない動詞もあります。たとえば、She baked him a cake. は次のようになります。
○ A cake was baked for him.
× He was baked a cake.
He was baked a cake. は「彼は焼かれた」という意味になり、意味はこれだけでおかしいのですが、後の「a cake」は意味上宙に浮いてしまう形になります。
要は受動態において主語にできるのはどれかということではなくて、意味が通る文を考えることです。そうすると自然な受動態ができてきます。
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