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anotherは「もう1つ」や、「もう1人」という意味です。
語源的にはanとotherが一緒になった語です。そのため漠然とした「もう1つ」や「もう1人」という意味になります。anotherを特定された残りの1つを指すために用いません。
これはanotherを使う場合は、他にいくつかのものが存在することを意味に含みます。
またan+anotherが語源であるように、基本的には単数名詞として扱われます。
a. Show me another.
(別のもう1つを見せてください。)
b. I drank a cup of coffee and ordered another.
(私は一杯のコーヒーを飲んでから、もう一杯注文しました。)
c. To know is one thing; to teach is another.
(知っていることと教えることは別問題である。)(ことわざ)
上の例にあるように、anotherは何かを特定しているわけではありません。
漠然といくつかあるうちの、その1つという意味になります。
たとえばaの例のanotherは「別のもう1つ」という意味ですが、これはa different oneの意味になります。
bの例も話し手がコーヒーを飲んでいて、追加で「別にもう1杯」という意味でanotherが用いられています。
またanotherは、漠然とした「もう1つ」の意味があることから、たとえば多くのものがそこにあって、それを1つずつ数えるときにも用いることができます。
数え方は、最初にoneを用いてから、次にanotherを使っていきます。
そこに4つのあるものがある場合、1つめはoneを用いて数えますが、2つめからは、anotherを使っていきます。2つめはanother 、3つめもanotherを使います。そして4つめは最後の残された1つのものになりますので、the otherを使って数えます。
※anotherにはa(an)や、theの冠詞をおきません。
それはanotherが、anとotherが一緒になってできた語だからですが、常に不特定の単数名詞を表すことになります。
したがってthisやthat、myのような特定させる語句も一緒に用いません。(このように、特定をしないanotherのような代名詞を「不定代名詞」といいます。)
× my another book
○ my other book
しかし、次のようにはできます。
○ another book of mine(私のもう1つの本)
anotherは名詞の前に置いて使うこともできます。これは形容詞としての用法になります。
代名詞の用法と同じでanotherはan+otherの語であることから、一緒に用いる名詞は「単数の可算名詞」になります。
d. I have another cellular phone.
(私はもう1つ携帯電話を持っています。)
e. Would you like another beer?
(もう1杯ビールをいかがですか。)
dの例のanother cellular phoneはa different cellular phoneを意味しています。
eの例でbeer「ビール」は注文する際には、「ビール1杯」として可算名詞で用いられますが、another beerは追加でもう1杯のビールを人にすすめる例になります。
※不可算名詞に対しては、代わりにsome moreを使うことができます。
Would you like some more coffee?
(コーヒーをもう一杯いかがですか。)
けれども別のカップに注いで持ってくる場合はanotherを使うことができます。
Would you like another coffee?
(「別のカップに」もう一杯いかがですか。)
※anotherの後ろに続く名詞は可算名詞の単数が基本ですが、「数詞+複数形名詞」の前に置いて用いられる場合があります。
これは「数詞+複数形名詞」がひとまとまりとして捉えられている場合です。
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