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 前置詞の目的語のwhich 関係代名詞

 関係代名詞が用いられる文では、関係代名詞が前置詞の目的語になる場合があります。
 「前置詞+関係代名詞」の形になりますが、この場合は「前置詞+関係代名詞」の形の他に、前置詞が節の終わりに置かれる場合、また前置詞が節の終わりに置かれて関係代名詞が省略される場合などがあり、文としてはわかりづらい場合もあります。
 前置詞+関係代名詞とは、前置詞+whichと前置詞+whomがあります。
 whichでいうと、of which、to which、for which、with whichなどがありますが、このように関係代名詞が前置詞の目的語として用いられる場合があります。
 次の例を見てください。

 a. The discussion to which we introduced a new plan is under consideration.
  (私達が新しい計画を持ち出した討論は、議論中です。)

 aで用いられている関係代名詞whichは、前置詞toの目的語になっています。
 ここではto which we introduced a new planが関係詞節になります。
 この文は次の2例からできています。

 (1) The discussion is under consideration.
 (2) We introduced a new plan to it.

 (2)のitが(1)のThe discussionのことをあらわしている代名詞です。
 そこで(2)のitをwhichに置き換えてから、前置詞のtoと一緒に(2)の文頭に移動させます。それから(1)に(2)を挿入して文を一緒にしています。
 このことを図にすると、次のようになります。

関係代名詞の前置詞の目的語について 関係代名詞の前置詞の目的語について

 前置詞の目的語のwhichは、省略をすることができません。
 口語的には前置詞が節の終わりに残されて、whichだけが前に移動します。すると次のようになります。

 b. The discussion which we introduced a new plan to is under consideration.

 which we introduced a new plan toが関係詞節ですが、前置詞toが節の終わりに残されたまま、関係代名詞whichだけが関係詞節の前に移動しています。
 ただ口語ではさらにこのwhichが省略されます。前置詞の目的語となる関係代名詞は省略できませんが、前置詞が節の終わりに残されて場合は省略することができます。
 すると、次のようになります。

 c. The discussion we introduced a new plan to is under consideration.

 we introduced a new plan toが関係詞節となります。
 上の例でaは文語的になります。bも口語的になっていくとはいえ、口語では普通、関係代名詞が省略されてcの例が用いられることになります。


※関係代名詞のthatは先行詞が「人」と「事物」、または先行詞が主格と目的格の場合に用いることができましたが、前置詞+関係代名詞(前置詞+that)の形では用いることができません。
 ただ上の例のbのように、前置詞が関係代名詞から離れて節の終わりに置かれた場合はthatを用いることができます。



 d. The discussion that we introduced a new plan to under consideration.

 書き換える前のbのように、前置詞と離れた場合はwhichを用いるよりもdのようにthatを用いるほうが、口語的になります。
 それでもthatを省略するほうが、より口語的になりますので、普通はcを用いることになります。


 次は前置詞+whomの例です。

 e. The man to whom we'll apply this rule committed an injustice.
 (私達がこの規則を適用するその人は、不正を働きました。)

 to whom we'll apply this rule committed an injusticeが関係詞節です。
 eは次の2つの文からできています。

 (3) The man committed an injustice.
 (4) we'll apply this rule to him.

 (4)のhimは、(3)のThe manをあらわす代名詞です。
 (4)のto himがto whomになり、関係詞節となる(4)の前に移動させてから、(3)に挿入するとeの例ができます。

 前置詞+whomも、前置詞+whichと同様に文語的になります。
 したがって口語的には次のように前置詞toが、関係詞節の終わりに置かれます。

 f. The man whom we'll apply this rule to committed an injustice.

 ただ上のfも口語的になるとはいえ、通常は口語ではあまり用いられません。
 これもwhichと同様に、口語ではwhomが省略されます。








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