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代名詞の same には「同じこと」や「同じもの」という意味があります。
また same は代名詞の他に、形容詞としても用いられます。ここではこれら same の2つの用法について解説をしています。
形容詞として用いられる場合は、よく as や that と一緒に用いられます。
1.代名詞のsame
代名詞の same は普通、冠詞の the と一緒に用いられます。
そして the same という形で、「同じこと」や「同じもの」という意味を表します。
この the same は、代名詞の基本的用法としてすでに出ている前の語句や文の内容を受けますが、「同じこと」の意味を表す特徴があります。
a. Can I have a cup of coffee?
(コーヒーをください。)
Give me the same, please.
(私にも同じものをください。)
b. She did the same, again.
(彼女はまた同じことをしました。)
上の例で the same は既出の語句や文を受けていますが、たとえばaの文の the same は a cup of coffee を受けています。
2.形容詞のsame
形容詞の same は、よく as や that と一緒に用いられます。このときの same は後ろに出てくる語句や文の内容を受けます。
as や that と一緒に用いられる場合は、the same の受ける内容が as や that 以下にあります。
a. I have the same car as you have.
(私はあなたと同じ車を持っています。)
b. This mobile phone is the same size as I use.
(この携帯電話は私が使っているのと同じサイズです。)
c. He does not think the same way as we do.
(彼は私たちと同じ方法を考えません。)
上の例で the same は as と一緒に用いられています。
この as については、代わりに that を用いることができます。
たとえば上のaの例で、 as の代わりに that を用いると次のようになります。
d. I have the same car that you have.
上の例では as が that と入れ替わっただけです。
as と that の他に、 who なども用いられることがあります。
as と that の用い方の違いですが、 as を用いるときは動詞を省略することができますが、 that を用いるときは動詞を省略することができません。
as と that が用いられる場合の違いについては次のようになります。
e. I have the same car as you have.
f. I have the same car as you.
上の例でeとfでは、 the same の後ろにどちらも as を用いています。
そしてas 以下では動詞の have を用いているかいないかの違いがあります。
fでは as 以下で動詞の have が省略されています。
g. I have the same car that you have.
*h. I have the same car that you.
上の例でhは不自然な文となります。
the same の後ろに as を用いる場合は、eとfのようにどちらも文として成立します。
しかし the same の後に that を用いる場合は、動詞の省略ができませんので、hのように that の後ろが you だけでは不自然な文となります。
※the sameの前に all を置いた、 all the same は、「どうでもよいこと(同じこと)」という意味です。また「やはり」や「それにもかかわらず」という意味もあります。
a. Whatever she does, it is all the same to me.
(彼女が何をしても、私にはどうでもよいことです。)
b. It is difficult to read the book for me, but all the same I have to do it.
(私にとってその本を読むことは難しいですが、それでも私はそれをしなければなりません。)
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