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B-3. 分詞構文について
a. 分詞構文と完了形(時間関係)
 

 分詞構文とは、時や原因・理由、条件、附帯状況などを表すために用いられる。文の中では副詞節としての意味を持つことになるが、特定の慣用表現や附帯状況以外は、文語調になる。ここでは現在分詞や過去分詞による分詞構文と、完了分詞による分詞構文との時間関係について説明する。
 次は、現在分詞による分詞構文の例である。

(1)
a. Seeing the teacher, they ran away.
(先生を見ると、彼らは逃げて行きました。)

b. Having a bad cold, she was absent from school.
(ひどい風邪だったので、彼女は学校を休みました。)

 上のように単純な分詞構文の場合、その時の関係は、文の述語動詞と同じである。したがって、次のように書き換えることができる。

(2)
a. When they saw the teacher, they ran away.
b. As she had a bad cold, she was absent from school.

 これに対して完了分詞を用いた場合は、文の述語動詞よりも以前の時を表すようになる。次はその例である。

(3)
a. Having finished my homework, I went out for a walk.
(宿題を済ませてから、私は散歩に出かけました。)

b. Having failed twice, we did not want to try again.
(2回失敗しているので、私たちは再度しょうとは思わなかった。)

 完了分詞が上のように以前の時を表しているところから、これらは次のように書き換えることができる。

(4)
a. After I had finished my homework, I went out for a walk.
b. As we had failed twice, we did not want to try again.


 以上だが、完了分詞は時間の前後関係を明確にさせるために用いられる。したがって文脈において、その時間関係が明確な場合は、特に理由なく用いる必要もないと言える。

 いずれにしても、分詞構文は書き言葉ではよく用いられるが、話し言葉では用いられない。したがって、話し言葉においては使用を避けたほうが良い。



参照
不定詞と完了形(時間関係)




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