英語学習の参考説明 |
一 覧 |
D-1. 動詞について |
f. 句動詞の見分け方 |
句動詞(phrasal verb)とは、1.「動詞+前置詞」または、2.「動詞+副詞」の結合によって成り立っているものを言う。これらは2語以上で1語の動詞として用いられる。 しかし1と2の結合動詞が全て句動詞とされているわけではない。ここではこの句動詞の見分け方について説明する。 まず、次の例がある。 (1) a. I listen to the radio. (動詞+前置詞) (私はラジオを聞きます。) b. He entered the room and sat down. (動詞+副詞) (彼は部屋に入って腰をおろした。) c. We decided to carry on. (動詞+前置詞) (私たちは続けることに決めた。) d. The oil tank blew up. (動詞+副詞) (石油タンクは爆発した。) 上の例において、句動詞と言われるのは(1c)と(1d)である。(1a)と(1b)については、通常句動詞とはされない。 ここで句動詞の区別は、その動詞の意味から可能となる。(1a)と(1b)は、動詞とそれに続く前置詞または副詞との関係から、その意味が予測可能である。 しかし(1c)と(1d)については、それが難しい。これらは動詞の意味が、結合によって変わっていると言える。そしてこのような動詞結合のことを、句動詞と言うのである。 また目的語を持つ句動詞について、結合しているのが副詞なのかそれとも前置詞なのかの区別は、次の相違から可能である。 (2) She brought up the child. (彼女は子供を育てた。) bring upは句動詞だが、目的語が名詞句の場合に、名詞句を動詞の後ろに置くことができる。 (3) She brought the child up. このとき、upは副詞ということができる。しかし前置詞との結合では、同様のことをすることができない。 (4) a. I laughed at my classmate. (私はクラスメイトをあざ笑った。) b. *I laughed my classmate at. このときのatは前置詞ということになる。 また、目的語が人称代名詞の場合、副詞との結合による句動詞では、動詞の後ろに置かなければならない。 (5) a. *She brought up him. b. She brought him up. (彼女は彼を育てた。) しかし副詞ではない場合は、たとえ人称代名詞であろうとも、上のように動詞の後ろに置くことができない。 (6) a. I laughed at him. b. *I laughed him at. 次も同様である。 (7) a. I looked at it. (私はそれを見た。) b. *I looked it at. (上の説明について、副詞との結合を句動詞とし、前置詞との結合を「前置詞付き動詞(prepositional verb)として、句動詞とは区別する考えもある。また、この副詞については、特に「不変化詞(particle)」とも言われる。」 |
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