英語学習の参考説明 |
一 覧 |
D-1. 動詞について |
j. 使役動詞の意味について(その2:haveとlet) |
「使役動詞の意味について(その1)」では、使役動詞makeとgetについて説明したが、ここでは使役動詞haveとletについて説明をしていく。 まず、次はhaveの例である。 (1) a. I had him write the letter. (私は彼に手紙を書かせた。) b. I'll have my secretary call him tomorrow. (私は秘書に、明日彼に電話をかけさせます。) makeとgetの場合、相手に強制や嫌がっていても説得させるなどの意味があったが、haveにはそのような意味が感じられてこない。実はhaveには、一般的に生じさせられる関係の意味がある。つまり、それをさせることが当たり前と感じられる意味である。(1b)でも、話し手と秘書による職務上の関係となっている。秘書がそれをするのは当たり前なのである。 (2) *I had my husband stop smoking. (私は夫にタバコをやめさせた。) 上の例の場合、不自然さが感じられるかもしれない。それはタバコをやめさせることが、当たり前にできることとは、あまり考えられないからである。この場合、強制のmakeや説得してさせるgetを用いた方が自然に感じられることになる。 (3) a. He made her go. b. He had her go. 上はどちらも「彼は彼女を行かせた。」という意味である。しかし(3a)では、強制的に行かせたという意味があるのに対し、(3b)では当たり前のこととして「彼女に頼んで」行かせたという意味がある。 さて、letの場合はどうであろうか。 (4) a. Father let me drive his car. (父は私が父の車を運転するのを許してくれた。) b. John always lets Mary do as she likes. (ジョンは、いつもメアリーに好きなようにさせる。) letには強制も説得の意味もない。letには「許可」の意味があるが、上の例にもそれが含まれている。それは生じることについて、「望み通り」させてやるという意味である。つまり、それについては「放っておく」という意味である。 (5) a. He had her go. b. He let her go. 上も同様である。(5a)は前にも説明したように、彼女に頼んで行かせている。しかし(5b)では「放って」おいている。このとき彼女は行きたいと思っているのだが、彼はそれを望み通りにさせていることになる。 以上だが、整理をすると次のようになる。 (6) have …相手は嫌がらない 当たり前としてさせること let … 相手は嫌がらない(相手はそれを望む) 放っておく 参照 使役動詞の意味について(その1) 使役動詞(基礎から英語学習Day61) |
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