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英語の時間的感覚2
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3.3.3. 過去完了形の代用
 afterやwhen、as soon asなどの副詞節中、またはbeforeに導かれる主節中では、過去完了形を用いるような時間的関係がある場合でも、過去時制を用いることが多い。これは過去完了形が形式的に重いことが理由としてあるが、特に口語において多く用いられる。
 この場合、主節も従属節も過去時制を用いることになるが、時間的な流れは基本的に発話された順番となる。ただし、afterやbeforeなどの副詞は、その副詞が持っている意味から時間的な前後関係が明らかなため、発話の順序に関係なく過去時制が用いられる。

(42)
a. When I came back from the business trip, I found the new recruits were in the office.
(私が出張から戻ってみると、新入社員がオフィスにいることに気づいた。)
b. She took a shower before going to college.
(彼女は大学に行く前にシャワーをあびた。)

 上の2例はいずれも過去完了形を過去時制に代用した例である。(42a)の時間的順序は発話された通りの順序になるが、これがもしもwhen節で始まる副詞節と主節の順序が逆の場合は、もとの時間的な前後関係を保つために過去完了形を用いなければならない。次はその例である。

(43)
I found the new recruits were in the office when I had come back from the business trip.

 しかし、(42a)を用いるほうが普通である。
 また、(42b)についてはbeforeが時間的前後関係を明らかにしているので、主節と順序が逆になっても過去完了形を用いる必要はない。(*19)

(44)
Before she went to college she took a shower.

*19  過去完了形が全て過去時制によって代用されるわけではない。それは過去完了形も形式としての意味を持っているからである。もしも、過去時制で自由に代用できるのならば、過去完了形は衰退しているはずであるが、そうではないことからも理解されるだろう。
 過去時制によって代用されることが多いのは、beforeなど明確な時間関係が示されている場合、及び順序立てて述べる場合である。




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