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英語の時間的感覚2
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4.4.その他の未来表現
4.4.1.will/shall+進行形の自然の成り行き

 willまたはshallに進行形を続けた場合は、ある未来においての進行中の動作を表すことができる。それとは別に、当然生じることになる出来事についての、いわば自然の成り行きを表す用法もある。
 形式はwill/shall+進行形と同じだが、動作の進行という意味は含んでいない。

 (29)
a. My son will be coming to see me today.
(私の息子が今日会いに来ます。)
b. The train will be arriving at eleven o'clock.
(電車は11時に到着するでしょう。)
c. John will be driving to London tomorrow.
(明日ジョンはロンドンへ車で行きます。)

 上の3例はいずれも、その出来事がそのうち生じることを表している。そのうち生じる出来事とは、話し手の意志とは関係のないところで生じる出来事であるので、この用法は「自然の成り行き」とも呼ばれる。

 しかし、文脈上自然の成り行きを表しているのか、それとも進行中の動作を表しているのかは区別しづらい場合もある。たとえば(29c)は、この例だけではどちらの意味なのかは不明ということもありえる。次のように2つの意味で捉えられる可能性もある。

(30)
John will be driving to London tomorrow.
a. 明日ジョンはロンドンへ車で行きます。
b. 明日ジョンはロンドンへ車で向かっているでしょう。




 この用法は自然の成り行きを表すことから、形式上は遠い未来の未来表現形式でも、意味上は近い未来の未来表現形式に相当する。

(31)
英語の未来表現(will/shall+進行形)の時間表示


 上はwill/shall+進行形について、進行を表す時間表示である。次は自然の成り行きを表す時間表示である。

(32)
英語の未来表現(自然の成り行き用法)の時間表示について


 上は近い未来の時間表示と同じである。このように自然の成り行きを表す用法はwill/shall+進行形と形式上は同じであっても、上のように相違が現れる。上の時間表示では心の位置(M)が現在時に置かれるが、これは自然の成り行きを表すところから原因や計画が現在にあり、話し手の焦点もそこへ向かうからである。そして、出来事時(E)は未来時にあるのだが、進行を表す時間的幅は設けられることはない。


 以上が自然の成り行きを表す用法だが、このような意味から現在進行形の未来表現形式で書き換えられる場合もある。

 (33)
a. The train will be arriving at eleven o'clock.
b. The train is arriving at eleven o'clock.

 この場合、意味上において2例には大きな差はない。そしてどちらも進行形を用いていながらも進行の意味は全くなく、双方とも近い未来の未来表現を表している。




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