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英語には、基本的に次の5つの文型がある。この文型はOnionsによるとされているが、学校文法では広く用いられている。
(1)
a. 第1文型 S+V
She was talking with her neighbor.
(彼女は隣の人とおしゃべりをしていた。)
b. 第2文型 S+V+C
The poor boy died young.
(かわいそうにその少年は若くして死んだ。)
c. 第3文型 S+V+O
Tom cleared snow from the road.
(トムは道路の雪を取り除いた。)
d. 第4文型 S+V+O+O
He asked me my address.
(彼はぼくに住所を尋ねた。)
e. 第5文型 S+V+O+C
I saw a girl pass.
(少女が通り過ぎるのが見えた。)
(例文は荒木:1997)
上の文型において、Sは主語(Subject)、Vは動詞(Verb)、Oは目的語(Object)、Cは補語(Complement)のことである。見ての通り、英語はSの次にVが続き、その後Oが続く。それに対して日本語の場合はSの次にOが続き、そしてVが続く。つまりSOVの文型ということになる。そこから日本語話者にとって、英語が難しく感じるところが現れてくる。
だが、英語において、全てを上の5文型だけで説明するには無理がある。実際に考え方によってはより多数になる。ここでは付加詞(Adjunct)を加えた文型について述べていくことにする。この付加詞とは上記S、V、O、C以外の副詞に相当する語句のことを言う。
(2)
a. 第6文型 S+V+A
Mary is here.
(メアリーはここにいる。)
b. 第7文型 S+V+C+A
John is very fond of cats.
(ジョンはネコが大好きだ。)
c. 第8文型 S+V+O+A
He put the key in his pocket.
(彼はポケットに鍵を入れた。)
(例文は安藤:2005)
上の下線はAに相当しているが、これらは義務的な副詞語句である。したがって下線の部分をなくすと、全て不自然な文になる。
(3)
a. *Mary is.
b. *John is very fond.
c. *He put the key.
以上、基本の5文型に付加詞のある3文型を加えた、8文型について説明をしたが、だからといって何も難しく考える必要はない。文型は知識として必要だが、感覚的に捉えておくだけで良い。したがってここでは3文型を加えたが、特に中学や高校においては、基本5文型をおさえておくだけで十分である。
参照
英語の文のつくり(英文法の発展的学習 1)
引用文献
荒木一雄(1997) 『新英文法用例辞典』研究社
安藤貞雄(2005) 『現代英文法講義』開拓社
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