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「話す」という意味を持つ動詞として、よく目にするのに次の4つがある。
speak、talk、say、tell。
これらは同じ「話す」でも、用いられ方が異なる。ここではその基本的な用い方について説明をする。
まず、次はspeakとtalkの例である。
(1)
a. Please speak more slowly.
(もっとゆっくり話してください。)
b. We talked about our hobbies.
(私たちは趣味について話した。)
speakは話すことに重点が置かれる。言葉の内容には重点を置かない。
talkはspeakと意味が類似する。しかし、speakには聞き手がいなくても用いることができるが、talkには普通、聞き手が必要となる。つまり、対話である。
(2)
He and his wife spoke sometimes, but seldom talked.
(夫婦の一方が一方に話しかけることはあっても、おしゃべりに発展することはめったになかった。) (ジーニアス英和大辞典)
上の例は、2つの動詞について、違いをよく表している。
次は、sayとtellの例である。
(3)
a. I said "Hello," but she didn't notice.
(私は「今日は」と言ったが、彼女は気づかなかった。)
b. Mary told me that she would be absent.
(メアリーは欠席すると私に言った。)
sayは言葉の内容に重点を置く。そこで言葉そのものを目的語にすることができる。
tellの場合は通常、聞き手が必要になる。つまり、誰かに何かを伝えるときに用いられる動詞である。
以上を整理すると、次のようになる。
(4)
speak → ものを言うことに重点。聞き手はなくても良い。
talk → ものを言う。聞き手は必要、つまり対話。
say → 言葉の内容を言う。
tell → 言葉の内容を誰かに伝える。聞き手は必要。
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