英語喫茶~英語・英文法・英会話~

英語喫茶英語学習の豆知識>have+過去分詞の意味について G-2 現在完了形について



 英語学習の豆知識


G-2 現在完了形について

b. have+過去分詞の意味について

 

   現在完了形とは、have+過去分詞の形式で表される。この形式については、今は約束事なので、このまま覚えて用いるしかない。
 しかし、現在完了形とは、もともとhave+名詞+過去分詞から始まったとされている。そして歴史的な時間の流れの中で、haveと過去分詞が近づき、セットとなって用いられるようになったのである。
 また、特に自動詞については、haveの代わりにbe動詞が用いられるようにもなった。だが、そのような形式もhaveに取って代わられ、現在では動詞の種類に関わらずhaveが用いられている。
 be動詞については、その形式が完全に消えたわけではなく、comeやgo、set、arriveなどの動詞と共に用いられることが今でもあるが、これはそのときの名残でもある。

(1)
All the money was gone.
(全てのお金がなくなってしまった。)

 上はそのbe動詞を用いた例だが、古風になっているといえる。現在ではhaveのほうを用いることが一般的であることに変わりはない。

 では、現在においてhave+過去分詞とは、どのような意味を持っているのだろうか。
 実はhaveは現在を意味し、過去分詞は過去を意味するとされている。現在時制は現在、過去時制は過去を意味することは一般的に知られているが、それぞれは1つの時点を示していると言える。しかし現在完了形とは「過去の出来事が現在との関わりを持つ」と言われるように、現在を示しているとされながらも、表す出来事については過去に生じたことである。つまり現在と過去の2つの時点を意味として持っていると言える。

 しかし、ここで大切なのは、1つの文に対して明確な時点を表す意味(焦点)は、通常1つだけであるということである。したがって現在時制と過去時制は、それが1つだけなのだが、そこで現在完了形は、確かに2つの時点を意味として持つが、明確な時点として同時に2つを持つことができないことになる。そして明確な時点はこのとき意味として現在にある。それに対して過去の時点とは、意味上漠然としているのである。

図-1


 したがって、過去の出来事について明確な時点を示すyesterdayやagoなどの副詞は、当然現在完了形とは共起できないことになるのである。



参照
現在完了形(完了・結果の用法)(基礎からの英語学習Day64)
現在完了形(経験・継続の用法)(基礎からの英語学習Day66)
現在完了形(完了・結果の用法)(英語の時間的感覚3.1.2.1)
現在完了形(継続の用法)(英語の時間的感覚3.1.2.2)
現在完了形(経験の用法)(英語の時間的感覚3.1.2.3)
過去時制と現在完了形(英語の時間的感覚3.2)









<英語学習の豆知識目次へ>




 英語喫茶の基礎からの英語学習とやさしい英会話の表現等は、大学の先生方の協力により細部までチェックを入れて作成しています。


Copyright(c) 英語喫茶~英語・英文法・英会話~ :サイト内の文章・図等の無断掲載を禁じます