|
理由を表す接続詞として、sinceとbecauseがある。sinceの理由の意味はbecauseよりも弱く、そのため文頭に置かれることが多いとされる。ここではこれら2つの基本的意味について説明する。
まず、次はsinceとbecauseが理由を表す場合の例である。
(1)
a. Since I have no money, I can not buy it.
(お金がないので、私はそれを買うことができません。)
b. I did not attend the meeting because I was sick.
(私は病気だったので、その会議には出席しませんでした。)
上の例のように、since節は前に置かれることが多く、because節は後ろに置かれることが多い。これはsinceの理由がbecauseの理由よりも、その意味が弱いことに通じるが、それは新旧の情報の差から生じている。
英語において新情報は文の後ろ、旧情報は前に置かれる。since節の内容は旧情報、because節の内容は新情報に相当するのである。(参照:旧情報と新情報について(文の情報構造について)。)
言い換えるのならば、既に事実とわかっていることに対してはsinceを用い、そうでないのならばbecauseを用いることになる。そして当然このbecause節の内容は、文の重要な部分とされることにもなる。
そこから、強調構文ではsinceを用いることができないことも、理解が容易となる。
(2)
a. It was because she was sick that she did not come to the party.
(彼女がパーティに来なかったのは、病気だったからです。)
b. *It was since she was sick that she did not come to the party.
そしてwhyに対する質問の答えについても、新情報の伝達という観点からsinceではなく、becauseが用いられる。
(3)
Why didn't you go?
(なぜあなたは行かなかったのですか。)
Because/*since I was busy.
(忙しかったからです。)
参照
旧情報と新情報について(文の情報構造について)
since「~なので」(英文法の発展的学習16)
|