英語喫茶~英語・英文法・英会話~
法助動詞

英語喫茶法助動詞>1.3. 可能性(客観性-主観的意味)




 

1.3. 可能性(客観性-主観的意味)

 canの「可能性」は肯定文ではあまり用いられない。それは肯定文では普通mayが用いられるからである。そのためにこの意味のcanが用いられるのは通常否定文と疑問文となる。そしてcanとmayの法助動詞自体には客観と主観の関係があるが、canの「可能性」は主観的意味を持ちながらも、mayと比較した場合は「客観的」意味をおびる。

 (13)
  a. What can it be?
  (いったい何かしら)
  b. Can he still be in the office?
  (彼はまだオフィスにいますか。)
  c. It can't be true.
  (それは本当のはずがない。)

 canの可能性は客観性を持つために、上の例については「外からの要因」によることが含まれている。たとえば(13a)は何か物音がした後に言っているが、それは話し手の客観的立場からとなっている。


 ところで、「許可」、「可能性」の意味は、couldを用いて過去のことを表すことができるが、これも習慣的な意味と否定文で用いられるのが普通である。

 (14)
  a. When she was young, she could stay out until ten o'clock.
  (彼女は若い頃、外出は10時まで許されていた。)(許可)
  b. She could be gloomy about the future at times.
  (彼女は時々将来について悲観的になることがあった。)(可能性)
  c. I ran fast, but couldn't catch the bus.(可能性)
  (私は早く走ったがバスに乗ることができなかった。)

 (14a)は「許可」、(14b)は「そのようなこともありえた」という「可能性」の意味で、どちらも習慣的な意味を含む。
 また(14c)は否定文だが、結局達成することができなかったことを表している。この例は否定文で容認されるが、肯定文では用いることができない。そのため次の(15a)は不自然な例となる。

 (15)
  a.*I ran fast, and could catch the bus.
  b. I ran fast, and able to catch the bus.

 実際の動作について、couldでは表すことができないために、(15a)は(15b)のようにwas able toなどを代わりに用いる必要がある。
 (couldとbe able toについてはThe sense of time in EnglishⅡでもふれています。)


 さらに、(14a)についても習慣的な用法のときに容認されるので、次のように比較することができる。

 (16)
  a. *She could stay out until ten o'clock yesterday.
  b. She was allowed to stay out until ten o'clock yesterday.

 上はyesterdayという「特定の時点」において、一度の動作を表す例になっている。その場合(16a)は不自然となる。そこで、couldの代わりにwas allowed toなどを用いて(16b)のようにする必要がある。













 英語喫茶の基礎からの英語学習とやさしい英会話の表現等は、大学の先生方の協力により細部までチェックを入れて作成しています。


Copyright(c) 英語喫茶~英語・英文法・英会話~ :サイト内の文章・図等の無断掲載を禁じます