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法助動詞

英語喫茶法助動詞>4.1. 意志・義務(主観性-客観的意味)




 

4.1. 意志・義務(主観性-客観的意味)

 shallの意志・義務は特に二人称と三人称で用いられる。
 willでは主語の意志を表していたのに対して、このshallの意志は主語に関係なく、意味として含むのは「話し手の意志」である。そこから「義務」や「約束」の意味が生じやすい。

 (2)
  a. Thou shalt not kill.
  (あなたは殺してはならない。)(Exod. 20:13)
  b. Good dog, you shall have a bone when we get home.
  (よし、家に帰ったら骨をやろう。) (Leech:1987)

 (2a)は聖書からの引用であるが、義務の意味からshallが用いられる。また(2b)はペットである犬へ伝えているが、shallは横柄さを言外に含むので上のようにペットや、または小さい子供に対して用いられる傾向にある。(*17)


*17  Leech(1987)は、小さい子供に対して用いる例として次のことを述べている。

 You shall stay with us as long as you like.
 (お前は好きなだけ一緒にいていいよ。)


 横柄さを持ち、法性が強いこの意味のshallはあまり用いられないことになるが、法律や規則では用いられる。(*18)


*18  このshallは、ほぼ法律的な文脈で用いられているといってよい。


 (3)
  a. Persons under 20 shall not be permitted to drink.
  (20歳未満の人は飲酒をしてはいけません。)
  b. The students shall not drive to school.
  (学生は学校に車で来てはいけません。)


 ところで、shallを疑問文で用いる場合は相手の意志を聞くことになるので、そこから「提案」や「勧誘」の意味が現れる。この用法についてはよく用いられる。

 (4)
  a. Shall I carry your bag?
  (かばんをもちましょうか。)
  b. Shall I make you a coffee?
  (コーヒーを入れましょうか。)
  c. Shall we have dinner?
  (夕食をご一緒にどうですか。)

 (4a)を書き換える場合は次のようにすることができる。

 (5)
 Do you want me to carry your bag?

 (4)のようなshallの疑問文はよく用いられるが、それでも(5)のようにDo you want me toや、またはWould you like me toなどを用いることが多い。(*19)


*19  shallの疑問文は相手の意志をたずねる意味から、shall we? はLet's…の付加疑問文として用いられる。

 a. Let's have some lunch, shall we?
 (昼食をしませんか。)


 また、主語が三人称のときは、相手の意志を聞くことには変わりがないが、それは主語に何かをさせるという意味になる。

 (6)
  Shall he wait for a few minutes?
 (彼をしばらく待たせましょうか。)

 上も次のように用いられることが多い。

 (7)
  Do you want him to wait for a few minutes?













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