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分詞構文と独立分詞構文


今回のDay44は分詞について書いていきます。
分詞には、現在分詞と過去分詞があります。
それぞれは動詞や形容として使われます。
また、分詞には分詞構文というのもあり、それは接続詞的なはたらきをしたりします。





  現在分詞や過去分詞というように、言葉上では難しく表現していますが簡単に説明すると次のようになります。


★<現在分詞とは>

動詞の原形を ing形にしたものです。
たとえば動詞の原形 play を ing形にした playing などのことです。
この意味では「動名詞」というのもありますが、動名詞と現在分詞の区別はそれほど考えなくてもいいです。



★<過去分詞とは>

動詞の原形を ed の形にしたものです。
けれども過去形ではありません。
(動詞は、原形と過去形そして現在分詞という形を持っています。)

また、動詞には原形の後ろに ed のつく規則変化のものと、そうではない不規則変化のものがあります。

<規則変化の例>
play(原形)→ played(過去形)→ played(過去分詞)

<不規則変化の例>
go(原形)→ went(過去形)→ gone(過去分詞)



★<現在分詞と過去分詞の形容詞的な使い方>

interest (興味を与える)の現在分詞は interesting であり、過去分詞は interested です。
それぞれは形容詞として使われます。

形容詞として使われる場合は、名詞の前においてその名詞を修飾する使い方と、名詞の後ろにおいて修飾する使い方があります。
名詞の後ろにおいて修飾する場合は、現在分詞ならその名詞を能動的に修飾しますし、過去分詞なら受動的に修飾します。



<形容詞的な使い方(名詞の前で修飾する)>

It is an interesting movie.
(それはおもしろい映画です)



<形容詞的な使い方(名詞の後ろで修飾する)>

The house built by the man is beautiful.
(その男によって建てられた家は美しいです)


形容詞については、前にふれていますので参照してみてください。
Day22からDay25の中で形容詞についてふれています。
特に名詞の後ろにおいて修飾する場合については、Day25の中のマークのところでふれています。








  分詞構文とは、接続詞的に文の中におかれるものです。
基本的には現在分詞か過去分詞が最初におかれて、その後に他の語が続いて分詞構文が作られます。

分詞構文の中で、現在分詞または過去分詞は動詞的につかわれます。
つまり、現在分詞または過去分詞の後には目的語となる名詞などの語が続くことになります。

また、この場合も現在分詞は能動的な意味をあらわしますし、過去分詞は受動的な意味をあらわします。
そして、分詞構文が文の中におかれるときは普通、「,(コンマ)」で区切られます。
それでは例文を書いてみます。


★<現在分詞を使った分詞構文>

Reading a magazine, he felt hungry.
(雑誌を読んでいるときに、彼は空腹を感じました)

Reading a magazine が分詞構文になります。
この場合の分詞構文は現在分詞である reading が使われています。
現在分詞ですから、その意味は能動的で「読んでいる」となります。

分詞構文で使われる現在分詞と過去分詞は動詞としても使われますから、ここで使われている reading も動詞として次におかれている a magazine を目的語として受けます。
つまり「雑誌を読んでいる」という意味になります。



★<過去分詞を使った分詞構文>

Asked some questions, she was not able to answer.
(いくつか質問をたずねられたとき、彼女は答えることができなった)

Asked some questions が分詞構文です。
この場合の分詞構文では過去分詞としての asked が使われています。
過去分詞ですから受動的な意味になり「たずねられた」とあらわされます。
また動詞としても使われますので、some questions を受けて「いくつかの質問をたずねられた」という意味になります。


このように、上の2つの例文はそれぞれ「,」で区切られて接続詞的な働きをしています。
それでは下にもう少し詳しく書いてみます。










ところで、上で書いた例文はどちらも「〜したときに」という意味で使われる分詞構文でしたが、分詞構文はこの他にも理由をあらわしたり、付帯状況をあらわしたりします。
それらについても例文を書いていきます。


★<理由をあらわす分詞構文>

Having much time, she was happy.
(時間がたくさんあったので、彼女はうれしいと感じていました)

この文の分詞構文である Having much time は理由をあらわしています。



★<付帯状況をあらわす分詞構文>

付帯状況とは「〜しながら」のように、何かをしながら他の動作がおきていることをあらわします。


He was sitting at the table, looking at me.
(彼は私のほうを見ながら、テーブルに座っていました)

looking at me が分詞構文になります。
この場合の分詞構文は付帯状況をあらわして「私のほうを見ながら」という意味になります。


分詞構文が文の中でおかれる位置については、文頭、文中、文尾におくことができます。
特別に決まった位置があるわけではありませんが、その文の意味の流れなどを考えた順序でおかれます。








  分詞構文の中でも「独立分詞構文」というのがあります。

では、独立分詞構文とはいったいどのようなものでしょうか?

実は、独立分詞構文とは、分詞構文に意味の上での主語がその分詞構文の文頭におかれたものをいいます。

このように説明を書いてもわかりずらいところがあると思いますので、次に例文を書いてみます。


Beginning to fall, I went home.

これはのところで学習した分詞構文のように書いた文です。
Beginning to fall が分詞構文ですが、よく見てください。
この文は意味が通った文だと思いますか?


この文をこのまま無理矢理訳すと「降り始めたので、私は家に帰りました」となります。
ということは、何が降り始めたのかがわかりません。

ここでの分詞構文をもう一度思い出してください。
分詞構文ともう一方の文の主語の関係はどうでしたでしょうか?
実は分詞構文は、その分詞構文の意味上の主語と、もう一方の文の実際の主語とは同じなのです。
では、分詞構文のところで例文として書いたものを次にもう一度書いてみます。

Reading a magazine, he felt hungry.
(雑誌を読んでいるときに、彼は空腹を感じました)

Reading a magazine は分詞構文です。
もう一方の文 he felt hungry. の主語は「he」ですが、分詞構文の主語も同じ「he」になります。
つまり、空腹を感じたのは「彼」ですが、雑誌を読んでいたのも「彼」ということになります。


さて、ここで最初に書いた文ですがもう一度次に書いてみます。

Beginning to fall, I went home.

この文の分詞構文である Beginning to fall の主語は「I」ではないことは一目でわかると思います。
そこで、あらたにこの分詞構文の主語となるものをおく必要がでてきます。
たとえば「雨が降り始めました」という意味では、雨に相当する The rain を分詞構文の文頭におきます。
そうすると次のような文になります。


The rain beginning to fall, I went home.
(雨が降り始めたので、私は家に帰りました)

このように意味の通った文になります。
The rain と beginning の間には be動詞もありませんし、主語の後にいきなり現在分詞がある形になっていますが文法的には成立しています。
そして、The rain のようにあらたに主語がおかれた分詞構文は独立分詞構文といいます。
また The rain は「意味上の主語」といいます。


それでは下にまとめてみます。

















  文の中に独立的に挿入される語を「挿入語句」といいます。
挿入語句はその文に説明を加えたりします。

ここまでふれてきた分詞に関係するものとは異なるものになりますが、実際英文の中でもでてくるものですので見ておいてもいいと思います。
(分詞構文が挿入語句として使われる場合もあります)

挿入語句といっても難しく考える必要はありません。
文を補うため挿入されるもので、たとえば for example(たとえば)も挿入語句の1つです。

挿入語句は文の中で「,(コンマ)」などで区切られてから、使われます。
それでは例文を書いてみます。


She visited cities in Japan, for example Kyoto and Nara.
(彼女は日本の都市、たとえば京都や奈良を訪れました)

In general, she is clever.
(一般的にいって、彼女はりこうです)

in general も「一般的に」という意味を持った挿入語句です。
他にも次のような挿入語句があります。









I think などが挿入的に使われる場合もあります。
次にその例文も書いてみます。


It will rain tomorrow, I think.
(明日は雨になるだろうと思います)

She is, I think, in love.
(彼女は恋をしているのだと思います)



また、他にもよく使われるものに to tell the truth や so to speak などがあります。
それぞれの意味は次のようになります。


to tell the truth → 「実を言うと」

so to speak → 「いわば」

それではこれらについても例文を書いてみます。


To tell the truth, I don't know anything about it.
(実をいうと、私はそのことについて何も知りません)

She is, so to speak, an eternal idol.
(彼女は、いわば永遠のアイドルです)
[eternal = 永遠の]
[idol = アイドル]















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