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時制を一致させる上では、直接話法を間接話法になおしたときの時制の一致も大切になってきます。
まずは直接話法と間接話法について、それぞれはどういうものかについて書いていきます。
★<直接話法とは?>
直接話法とは、話したことをそのままあらわした文をいいます。
たとえば Ann(アン)がいたとして、その Ann が「私はうれしいです」とある時点で話した場合は次のようになります。
Ann said, "I am happy."
(アンは「私はうれしいです」といいました)
I am happy とはもちろん Ann が自分で話したことです。
この Ann が話したことをそのままあらわした文を直接話法といいます。
そして、話した部分は普通、「"」で囲みます。
★<間接話法とは?>
間接話法とは、話したことをそのままあらわすのではなく、それを伝える人の側に立ってあらわすことをいいます。
たとえば John(ジョン)が「私は面白かったです」と話した場合に、それを伝える人の側に立ってあらわすと次のようになります。
John said he was interested.
(ジョンは面白かったといいました)
he は John のことを指しています。
he の部分は直接話法のように話したことをそのままあらわさないので「I」にはなりません。
このような文を間接話法といいます。
★<直接話法と間接話法の時制の一致>
直接話法の文を間接話法の文にするときは時制の一致をします。
たとえば次の例文を見てください。
He said, "I am happy."
(彼は「私はうれしい」といいました)
これは直接話法の文ですが、間接話法の文にすると時制の一致をします。
その場合の時制の一致は「"I am happy."」を He said の「said」に合わせます。
そうすると次のようになります。
He said he was happy.
このように、I am は he was に変わります。
am は said の時制に合わせて was になるわけです。
直接話法で「"」で囲まれている部分、つまり話している内容の文の動詞はそれを伝える動詞の時制に合わせて時制の一致をすることになりますので、現在形の動詞は過去形になります。
上では be動詞である am が過去時制の was に変わりましたが、一般動詞も同様に現在形から過去形に変わります。
そして助動詞についてもたとえば can は could へと変わるように現在形から過去形に変わります。
この変わり方は最初のほうでふれた「時制の一致の基本」でのことと同じになります。
もちろん、直接話法の中で「"」で囲まれた文の動詞が最初から過去形だった場合はこれも「時制の一致の基本」のところでふれたのと同様に過去完了に変わります。
そして、最初から過去完了だった場合はそのまま過去完了を使います。変化はしません。
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