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新ページ基礎からの英語学習
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the dictionary which (関係代名詞A)


今回のDay51は関係代名詞の2回目になります。
関係代名詞の2回目は、関係代名詞としての which を中心にふれていきます。





  関係代名詞の which は物や事、動物に対して使われます。
who は「人」に対して使われますが、which は「人」に対して使うことができません。

2つの文を1つにするときの基本的な説明は前回のDay50で、who についてふれた場合と同じです。
ただ、「人」がでてきたら who を使い、物や事だったら which を使うという違いがあるだけです。

しかし、who は主語に対して使われました。
そして所有をあらわすものに対しては who ではなくて whose が使われますし、目的語に対しては whom が使われました。

それに対して which は主語に対しても目的語に対しても同じ which が使われます。
ただし、所有をあらわすものには which は使われず whose か of which が使われます。

それでは which が関係代名詞として使われる場合について、その使われ方でわけてふれていきます。




★<主語に対しての which >

前回のDay50で主語に対して使われた who と同じように使います。
まずは次の例文を見てください。


This is the dictionary which gives me the meaning of words.
(これは言葉の意味を私に教えてくれる辞書です)


先行詞は「the dictionary」です。
その先行詞を which 以下が修飾しています。

このように「物」に対しては which が使われます。

ところでこの文はやはり2つの文が1つになったものですが、もともとの文は次のようになります。


1.This is the dictionary.
 (これは辞書です)

2.It gives me the meaning of words.
 (それは私に言葉の意味を教えてくれます)


「2」の文の主語「It」は、「1」の文の the dictionary を意味しています。
「2」の文の It の代わりに which をあてはめて、「1」の文の the dictionary を先行詞として修飾した文がはじめの例文になります。
(先行詞とは関係代名詞の文で修飾される語のことをいいます。)










★<目的語としての which>

物や事が目的語としてなっている語に対しても同じ which が使われます。
次の例文を見てください。


This is the dictionary which I bought yesterday.
(この辞書は私が昨日買ったものです)


主語としての which のところで書いた例文と少し似ていますが、この文の場合は which 以下の文が<主語+動詞>になっています。
ということはこの which は主語ではなくて目的語をあらわしていることになります。
(which 以下の文には主語である「I」があるので、which は主語をあらわすことはありません)

もとの文は次の2つです。


1.This is the dictionary.
 (これは辞書です)

2.I bought it yesterday.
 (私は昨日それを買ってきました)


先行詞は「1」の文の「the dictionary」です。
「2」の文の「it」は「1」の文の the dictionary を意味しています。
「2」の文の it は目的語ですが、これに which をあてはめて先行詞である「1」の the dictionary を修飾します。










目的語をあらわす関係代名詞の which はよく省略されます。
(これは whom も同じです)





★<所有をあらわす which>

「人」に対して所有をあらわす関係代名詞は「whose」が使われます。
このことについては前回のDay50の中でふれましたが、whose は物や事にも使うことができます。

また which を所有をあらわす関係代名詞として使う場合は「of which」という形になります。
したがって、所有をあらわす関係代名詞の文は「人」に対しては whose だけが使われますが、物や事に対しては whose と of which の2つが使われます。

それでは次の例文を見てください。


<whose を使った場合>

This is the dictionary whose cover is beautiful.
(この辞書の表紙はきれいです)
[cover = 表紙、おおう]


whose 以下の文は先行詞である the dictionary を修飾しています。
whose(〜の)は the dicthonary のことですから、 whose cover は「辞書の表紙」という意味になります。



<of which を使った場合>

This is the dictionary , the cover of which is beautiful.
(この辞書の表紙はきれいです)


of which を使った例文ですが、whose の場合と違って cover が関係代名詞よりも前にきています。
それは of which と「of」が前にあるためです。
また、cover は whose cover のように特定されていませんので、of which の前におかれるときは「the」などの冠詞がつく場合があります。

そして、which が意味するのは先行詞である the dictionary ですので the cover of which は「辞書の表紙」という意味になります。

もとの文は次の2つです。


1.This is the dictionary.
 (これは辞書です)

2.Its cover is beautiful.
 (その表紙はきれいです)


「2」の文の Its cover が「1」の文の先行詞 the dictionary を修飾するために the cover of which になります。









もう1つ例文を書いてみます。


I have a car, seats of which are made of leather.
(私は座席が革でできている車を持っています)


この文は次の2つの文からできています。


1.I have a car,
 (私は車を持っています)

2.Its seats are made of leather.
 (その座席は革でできています)


またこの文を whose を使って書き換えると次のようになります。

I have a car whose seats are made of leather.







  関係代名詞の which が前置詞の目的語としてあらわされる場合があります。
たとえば、to which や for which の形であらわされます。
例文を書いてみます。


The map for which you are looking is on the table.
(あなたが探している地図はそのテーブルの上にありますよ)
[look for = 探す]


この文で使われている関係代名詞は for which ですが、この which は前置詞 for の目的語になっています。
which が意味しているのは、先行詞である the map だということはすぐにわかると思います。
for はもともとは looking (look) に続いている語です。
looking for (look for)とは「〜を探す」という群動詞です。
(群動詞とは、<動詞+前置詞>や<動詞+副詞>という形で、1つの動詞としての役割をするものをいいます)

もとの文は次の2つです。


1.The map is on the table.
 (地図はテーブルの上にあります)

2.You are looking for it.
 (あなたがそれを探している)


関係代名詞の which は目的語として「2」の文の「it」の代わりをします。
そして、it は for の目的語ですから which も for の目的語となります。
この場合は for which という形で、そのまま関係代名詞として先行詞「1」の文の The map に続きます。

例文は群動詞を使ってあらわした文ですが、別に群動詞でなくても関係代名詞が前置詞の目的語になっている場合は同じようにあらわします。









前置詞の目的語として使われた which は省略することができません。

ただし、口語では前置詞が関係代名詞の文の後ろのほう(もとの位置)におかれることが多いです。
その場合は単独で残った which が省略されます。


口語の場合においての前置詞のおきかたについて下に書いてみます。










前置詞の目的語となる関係代名詞については whom でも同じようになります。

<前置詞+whom>の場合でもやはり口語では前置詞は離れます。
そして whom は省略されます。

ただし、whom をそのまま残そうとする場合は普通、whom は who になおします。

それぞれの例文は次のようになります。

まずはもととなる2つの文です。


1.I need someone.
 (私はある人が必要です)

2.I can leave my dog with someone.
 (私が誰かに犬を預けることができる)
[leave 物 with 人 = (人)に(物)を預ける]



<前置詞+whom の例文>

I need someone with whom I can leave my dog.
(私は犬を預けられる人を必要としています)

この文も口語では前置詞が離れます。


<前置詞が離れた例文(口語)>

I need someone I can leave my dog with.

関係代名詞は省略されます。
もしも残す場合は次のようになります。


<関係代名詞を残した場合>

I need someone who I can leave my dog with.

関係代名詞を残す場合は whom は普通、who になおします。







  前回のDay50のマークのところでも、関係代名詞の制限用法と非制限用法についてふれましたが which には注意したほうがいい非制限用法がありますのでそれについてここでふれていきます。
制限用法と非制限用法の違いについてはDay50のマークを参照してみてください。

関係代名詞に慣れていないうちにここを読むと混乱するかもしれませんので、慣れていないと思いましたら後ほど読んでみてください。

関係代名詞の非制限用法は、関係代名詞の前に「,」をおいてあらわします。
そして先行詞を特に明確にするわけではなくて、その先行詞の説明をします。
それには物事の続きをあらわす「and」のような意味や、理由をあらわす「because」のような意味があります。

これらはもちろん which の非制限用法としても使われる場合があります。
たとえば次の例文を見てください。


I am reading the book, which is difficult for me.
(私はその本を読んでいますが、私にとっては難しいです)


これは非制限用法の例ですが、which が意味しているのは先行詞である the book です。
そして which 以下の文が the book のことについて説明をしています。

ここで which の非制限用法について注意することは、上の例文のように1つの語を先行詞として説明するのではなくて、文の内容自体を先行詞として説明する場合があることです。
その場合の例文を次に書いてみます。


He quit the job, which was not surprising.
(彼は仕事をやめたが、驚くことではなかった)
[quit = やめる]
[quit の過去形と過去分詞には quit(原形と同じ)と quitted という形の2つがあります]



この文の which は the job だけを先行詞としてはいません。
実は、この which が先行詞としているのは He quit the job という文全体です。
このように which は文の内容を先行詞として説明する場合があります。

もう1つ例文を書いてみます。


John said he could swim, which was a lie.
(ジョンは泳げると言ったが、それはうそでした)


この文の which の先行詞は he could swim という文全体です。

これまでのことを which が1つの語を先行詞とした場合と文を先行詞とした場合にわけてまとめてみます。









非制限用法の which は、たとえ目的語をあらわす関係代名詞であっても省略することができません。

また、次回でふれる関係代名詞 that を非制限用法で which の代わりに使うことはできません。















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