英語学習の参考説明 |
一 覧 |
G-2.現在完了形について |
c. 現在完了形の用法について |
現在完了形には、次のようにいくつかの用法がある。 (1) a. 完了・結果 b. 経験 c. 継続 一般には上のような用法が知られ、現在完了形について説明する場合は、よく用いられる。それはこれらの用法を用いたほうが、説明をしていきやすいところがあるためだが、これらは前後の文脈や共起する副詞表現などによって生じるものである。 (2) The lake has frozen. (湖が凍った。) 上は通常、完了・結果の用法として捉えられるが、これに期間を表す副詞としてfor句が共起すると、次のようになる。 (3) The lake has frozen for two months. (湖は2ヶ月前から凍っている。) 上は、継続の用法として捉えられることになる。つまり副詞を加えるだけで、用法の意味が変わることになる。そしてこのことは期間を表す副詞がなければ、継続の用法として捉えられることが、普通はないということになる。 (4) We've lived in London for ten years. (私たちはロンドンに10年間住んでいます。) 上は継続の用法として捉えられるが、このときfor句がなければ、経験の用法として捉えられることになる。 (5) We've lived in London. (私たちはロンドンに住んだことがある。) このように現在完了形は副詞の共起によって用法の解釈が異なる。 また、次のような例もある。 (6) I have lived here a good many years. (私は長年ここに住んでいます。) 上は通常、継続の用法として捉えられて、日本語訳についても上のように表される。しかし、前後の文脈によっては、経験の用法として捉えられる場合もある。この場合、日本語では「私は長年ここに住んだことがある。」というように表される。 このことは前例の(4)でも、同じことが言える。(4)ではfor句がなければ継続の用法となるが、たとえfor句があっても次のような意味になることがある。 (7) We've lived in London for ten years. (私たちはロンドンに10年間住んだことがある。) 上はfor句に関わらず、経験の用法として捉えられている。以上は副詞の共起関係によらず、前後の文脈関係によって生じている。(これらは、前後の文脈関係によらず単文だけなら、普通は継続の用法として捉えられる。) したがって、用法ばかりに注意を向けても、現在完了形の意味は理解できない場合も生じることになる。現在完了形には「生じた出来事を、現在と関係させている」という本質的な意味があるが、まずはその意味に注意を向けた上で、次に用法について考えるとより理解がしやすい場合もあると思われる。 参照 現在完了形(完了・結果)(基礎から英語学習Day56) 現在完了形(経験・継続)(基礎から英語学習Day57) 現在完了形(完了・結果)(英語の時間的感覚3.1.2.1) 現在完了形(継続)(英語の時間的感覚3.1.2.2) 現在完了形(経験)(英語の時間的感覚3.1.2.3) 過去時制と現在完了形(英語の時間的感覚3.2) |
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