5.2.1. 動作継続Ⅰ
これは動作の継続を表す用法である。したがって動作動詞を用いるのが普通となる。
(1) I baked some bread.
(私はパンを焼いた。)
上は過去形の例だが、表しているのは「パンを焼いた」という動作である。
しかしその動作は焼いたことの終了を表すので、いわば「点」として表すことができる。これを図にすると次のようであった。
(2)
上で動作は赤い丸で表されるが、次は過去進行形の例である。
(3) I was baking some bread.
(私はパンを焼いていました。)
上で表しているのは「パンを焼いていた」というように、ある程度の時間を持ったことである。このことを図にすると次のようになる。
(4)
上で赤い軸は動作継続を表すが、このように過去形では「点」として表していたことが過去進行形では「線」として表される。
ところで上の図は過去進行形だが、現在進行形や未来進行形については次のようになる。
(5)
a. 現在進行形
b. 未来進行形
いずれも「点」として表される動作に着目し、それを広げている。
この動作に着目することについては、「話し手のいらだち」を表す用法においても説明することができるが、次節でこのことを述べることにする。
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