6.4. その他の進行形 6.4.1. 進行形の未来表現
現在時制に進行形を用いることで、未来の出来事を表すことができる。未来表現は現在時制だけでも可能だが、現在時制の未来表現は未来において確定的に生じる出来事を表すのに対して、現在進行形の未来表現は「取り決め」という意味から、ある程度の確定度はあるが後に変更の可能性もある出来事を表す形式である。このことについては、第4章 においてすでに述べているのでここではこれ以上詳細に述べないでおく。
進行形とは6.2.3. で述べたように「未完結」の意味を含んでいる形式でもある。未完結とは発話の時点において、いまだに何らかの出来事が完結していないということである。そのような未完結の出来事とは、当然未来においてその完結が期待されることでもある。このことから、現在進行形が未来表現として用いられるのも不思議ではないといえる。
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