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新ページ基礎からの英語学習
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受動態の文の作り方


今回は受動態についてです。
「〜は、〜をする」というような普通の文は能動態と言われている文です。
それに対して「〜は、〜される」というような文は受動態といいます。
つまり受け身ともいわれる文のことですが、普通の文を受け身の文に変える場合は元の文の文型によって作り方も違ってきます。



基本的な受動態

  基本的な受動態の文の形は<主語+be動詞+過去分詞>になります。
be動詞には当然のことながら、現在のことに関しては現在の be動詞が入り、過去のことに関しては過去の be動詞が入ります。
そして、その後の動詞は過去形ではなくて過去分詞をおくことに注意してください。
そうすると受動態の文を作ることができます。
それと「〜によって」という意味を加えるときは文の後ろに<by+名詞>をおきます。
それでは受動態の例文を次に書きますので見てください。


The novel was written by John.
(その小説はジョンによって書かれました)

この文は主語に The novel「その小説」がおかれ、次に be動詞(過去のことと主語が単数なので was )、そして write の過去分詞である written がおかれています。
受動態はこのように作っていきます。最後の by John は「ジョンによって」という意味になります。
またこの受動態の文のもととなった文は次のようになります。


John wrote the novel.
(ジョンはその小説を書いた)

この文が受動態に書き換えられると上のようになりますが、この元の文と比較しながらここでまとめてみます。







もう少し例文を書いてみます。


My room was cleaned up by my mother.
(私の部屋は母によって掃除されました)

These pictures were taken by her.
(これらの写真は彼女によって撮られました)
[take(現)- took(過)- taken(過分)]





byの省略


受動態の文を作るときに by 以下の文が省略されることがあります。
しかも by が省略されることは少なくはありません。
by が省略される文については能動態の文と比較しながら説明するとわかりやすくなります。
それでは次の能動態の文を見てください。


They sell flowers at a flower shop.
(花屋で花を売っています)

この文をそのまま直訳すると「彼らは花屋で花を売っています」となります。
ですが普通はこのように訳さずに「彼らは」を取って訳します。
なぜならこの文の they は一般的な人や漠然とした人をあらわすためのものだからです。
この文を受動態に書き換えると次のようになります。


Flowers are sold at a flower shop.
(花は花屋で売られています)

このように受動態では by them が省略されます。
つまり、一般的な人や漠然とした人を「by」を使ってあらわすことは普通はせずに「by」は省略します。







  先ので学習した受動態は、文型でいうと第3文型を受動態に書き換えた形の文です。
第3文型は<主語+動詞+目的語>でした。
そしてその文型の目的語を主語にして、動詞の部分を<be動詞+過去分詞>の形にした文がで学習した受動態です。

ところで、動詞を<be動詞+過去分詞>の形にできるのは他動詞の動詞です。
自動詞の動詞はそのような形にすることができません。
また自動詞のある文は目的語を必要としない文ですから、そもそも目的語がないと文を作ることのできない受動態はそのような自動詞の文から書き換えられません。
つまり、そのような自動詞で構成される文である第1文型と第2文型の文は受動態にできないことになります。

ここからは残りの第4文型と第5文型の受動態の作り方について書いていきます。
まずは第4文型の受動態の作り方についてです。
なお文型のことについてはDay2の「英語の基本文型」を参照してください。

第4文型は<主語+動詞+目的語(間接)+目的語(直接)>でした。
その例文を次に書いてみます。


He gave his mother a carnation.
(彼は母親にカーネーションをあげた)
[give(現)- gave(過)- given(過分)]

この文を受動態の文に書き換えるときは2つの方法があります。
それは目的語である his mother と a carnation をそれぞれ主語にして受動態の文にする方法です。
ではその2つの文を次に書いてみます。


@ His mother was given a carnation by him. (his mother を主語にした文)
(彼の母は彼からカーネーションを渡された)

A A carnation was given his mother by him. (a carnation を主語にした文)
 (カーネーションは彼から母親に渡された)

普通は his mother のように最初の目的語(間接目的語)を主語にした@が一般的です。
もう1つ例文を書いてみます。


まずは能動態の文を書きます。
I showed her my friend's picture.
(私は彼女に友人の写真を見せました)

次に受動態の文を書きます。
She was showed my friend's picture by me.
(彼女は私から友人の写真を見せられました)
(show の過去分詞には showed と shown の2つがあります)


さてここまでは第4文型の受動態の文の作り方でしたが、では第5文型はどうなるでしょうか?
次にそのことについて書いていきます。
まずは例文を書いてみます。


第5文型の能動態の文です。
He called his child Ann.
(彼は彼の子供にアンと名付けた)

次に受動態に書き換えた文です。
His child was called Ann by him.(his child を主語にします)
(彼の子供は彼によってアンと名付けられた)

このようになります。
ここで1つ注意することは Ann を主語にして受動態の文を作ることができないことです。
なぜなら Ann は目的語ではなく補語だからです。

たとえば上の文で Ann を無理に主語にして受動態の文を作ったとします。


Ann was called his child by him.
この文は文として成立していません。


ここでまとめてみます。







ところで助動詞が使われている能動態の文から受動態の文に書き換える場合はどうなるでしょうか?
次に助動詞の受動態について書いていきます。



★<助動詞の受動態の文>


助動詞を受動態にするには<助動詞+be+過去分詞>の形にします。
つまり、will は<will be+過去分詞>になり、can は<can be+過去分詞>というようになります。
助動詞の能動態の例文をまずは書いてみます。


He will send her a New Year's card.
(彼は彼女に年賀状を送るつもりです)

この文を受動態の文に書き換えてみます。
She will be sent a New Year's card by him.
(彼女は彼から年賀状を送られるでしょう)









第4文型の目的語


第4文型の構造は<主語+動詞+目的語(間接)+目的語(直接)>と学習しました。
では用語としての「間接目的語」と「直接目的語」とはどのようなものかについてふれてみます。
まずは前に書きました例文をもう一度下に書いてみます。


He gave his mother a carnation.
(彼は母親にカーネーションをあげた)

この文の「a carnation」が直接目的語の位置になります。
このように直接目的語は動詞の直接の対象となるもので日本語的には「〜を」という意味にあたるものです。

また「his mother」は間接目的語の位置になりますが、間接目的語は動詞の間接的な対象となり日本語的には「〜に」という意味にあたります。







  受動態の疑問文はどのような形になるでしょうか?
ここではそれについて書いてみます。
まずは普通の文を1つ書いてみます。


She taught me English.
(彼女は私に英語を教えてくれた)
この文を普通の受動態にしてみます。
主語は me(me → I)をあてます。


I was taught English by her.
(私は彼女から英語を教えられた)
そうするとこのような受動態の文になります。
この文をさらに疑問文にしてみます。
つまり受動態の疑問文ですが、それは次のようになります。


Was I taught English by her ?
(私は彼女から英語を教えられましたか)
このように普通は be動詞が文頭にきて疑問文の受動態をつくります。

では、who や what を使った疑問文の場合はどうなるでしょうか?
それについても書いてみます。
Was I taught English by her ? から「誰が」彼女から英語を教えられたのかという文を作ってみます。


Who was taught English by her ?
(誰が彼女から英語を教えられた)
また「何を」教えられたのかという文を次に書いてみます。


What was I taught by her ?
(私は何を彼女から教えられましたか)


このような受動態の文になるための構造について下にまとめてみます。









by以外の前置詞


ここまでの受動態の文では「(誰に)よって」という意味で「by」を使って文を作ってきました。
普通は「〜によって」という場合は「by」を使いますが、by 以外の前置詞を使って文を作る場合もあります。
たとえば次の文を見てください。


The mountain was covered with snow.
(山は雪で覆われた)

このようにこの文では by がつかわれず代わりに with が使われます。
また by を使うのと使わないのとで意味が変わってくるものもあります。
たとえば能動態の文で次のような文があったとします。
We know her.
(私たちは彼女を知っています)
この文を受動態にしてみますが、次の2つのうちでどちらが意味的に正しいでしょうか?


@ She is known by us.

A She is known to us.

「彼女は私たちから知られている」という意味で文を作るのならば、正解はAの文になります。
@の文の「by」は「判断する」という意味です。
ですから@をそのまま訳すと「彼女は私たちによって判断される」という意味になります。
このように「by」で意味が変わってくるものがあります。


@の例文については、次のようなことわざがあります。

A man is known by the company he keeps.
(人はその付き合う仲間によって判断される)



ところで人の感情をあらわす文では次のようなものがあります。


We were surprised.
(私たちはおどろいた)

この文の形は受動態の文に似ています。
ですが前回までの形容詞の中で学習した人の感情を表現する文のように、この文で使われている「surprised」は形容詞として使われています。
このような文も形は受動態に似ていますが前置詞には「by」以外のものが使われます。
そして日本語にするときも「〜される」とは訳しません。

では「surprised」にはどのような前置詞が使われるでしょうか?
その例文を書いてみます。


We were surprised at his progress.
(私たちは彼の進歩に驚いた)

この文のように surprised には at が前置詞として普通は続きます。
また、その他には次のような例があります。


be satisfied with (〜に満足しています)

be disappointed at (〜にがっかりした)

be pleased with (〜によろこぶ)







  命令文の受動態についてはそれほど使われることはないと思います。
ですが命令文の受動態についてもふれてみようと思います。
また進行形の文を受動態の文に書き換える方法についてもふれてみます。
それではまずは命令文の受動態から書いてみます。



★<命令文の受動態の作り方>


命令文の受動態は次のような文の形になります。
<Let+目的語+be+過去分詞>
それではまずは普通の命令文の例を書いてみます。


Keep a secret.
(秘密を守って)
この文を次に受動態にすると次のようになります。


Let a secret be kept.
[keep(現)- kept(過)- kept(過分)]
let は使役動詞とよばれているもので、「〜させる」という意味があります。
こうした使役動詞については後ほどあらたにテーマをつくって詳しく書いていくつもりです。




★<進行形の受動態の文の作り方>


進行形の受動態の文を作る場合は、今まで学習してきた受動態の文の形に「being」を使って作ります。
「being」がおかれる位置は be動詞の後ろになります。
それではまずは普通の進行形の文を書いてみます。


He was writing a letter last night.
(彼は昨夜手紙を書いていました)
この文を受動態の文にしてみます。


A letter was being written by him last night.
(手紙は昨夜彼によって書かれていました)

このように be動詞のあとに「being」がおかれて進行形の受動態を作ります。
文の形は<主語+be動詞+being+過去分詞>になります。





look after の受動態


look after は動詞である「look」に前置詞である「after」をつけて1つの動詞として使うものです。
look だけの意味は「見る」ですが、look after の意味は「世話をする」という意味になります。
このように意味も違ってきます。

また動詞と前置詞の間に副詞や名詞がおかれて1つの動詞として使われるものもあります。
この場合は<動詞+副詞(名詞)+前置詞>の形になります。
このように1つの動詞として使われるものには次のような例があります。
(このような動詞を「群動詞」といいます)


catch up with (に追いつく)

speak ill of (のことを悪くいう)

speak well of (のことを良くいう)

make use of (を利用する)

take care of (世話をする)


ではこのような動詞が使われている文はどのような受動態の文になるでしょうか。
このことについて次に書いてみます。
まずは1つ例文を書いてみます。


I looked after your baby while you were out.
(あなたがいない間、私はあなたのあかちゃんをみていました)
この文を受動態の文にしてみます。


Your baby was looked after by me while you were out.
(あなたがいない間、あなたのあかちゃんは私によってみられていました)

このように動詞の後の前置詞は受動態に書き換えられたとしてもそのまま動詞の後ろについたままで書き換えられます。
したがって、この文のように受動態の文に書き換えられた後で前置詞である「after」の次にさらに前置詞である「by」がくることがあったとしても文としては正しいことになります。















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