たとえば The novel was written by John. は、「その小説はジョンによって書かれた。」という意味の文ですが、主語は「The novel(小説)」で、これが「was written(書かれた)」ことになります。そして書いたのは「by John(ジョンによって)」です。
元の文(能動態)は、John wrote the novel.「ジョンは小説を書いた。」ですが、次はこの能動態から受動態になるまでの過程です。
My room was cleaned up by my mother.
(私の部屋は母によって掃除されました。)
These pictures were taken by her.
(これらの写真は彼女によって撮られました。)
[taken(過分)- take(現)- took(過)]
「1」の受動態の基本的な作り方でふれた The novel was written by John. では、もしも The novel was written. だけなら、意味が不自然なので「by」以下が必要になります。それは小説が書かれたけれども、書いた本人が現れていないからです。
しかし受動態は、重点をおく能動態の目的語を文頭におくことから、重点のない能動態の主語は省略されることが多いです。特に、元の主語のことがすでにわかっている場合によく省略されます。
English was taught in the class.(そのクラスでは英語が教えられました。)