86回のレッスンで
基礎から英文法をマスター
Day 9
willの意志未来
今回はwillが表す意志未来とwillの疑問文についてふれていきます。
またwillの過去形wouldについても見ていきます。
1「will」の意志未来
ここではもう1つの意味である「意志未来」についてふれていきます。
意志未来とは主語の意図として「~をします」や「~をするつもりです」をあらわすことを言います。
型は<主語+will+動詞の原形>で、「will」の後に動詞を続けますが、これは未来をあらわす文と同じです。
「意志未来」という言葉から難しく思うかもしれませんが、あくまでもその人の意図をあらわすということです。難しく考えないでください。
次はその例です。
I will give you my answer tomorrow.(明日返事をします。)
I will call you later.(後で電話をします。)
I will go to bed early tonight.(今夜は早くに寝ます。)
意志未来の「will」も先のことをあらわすので、未来のことをあらわしていることに変わりはありません。
また、See you later.「後でまた会いましょう。」はよく使われますが、文頭では「I will」が省略されています。
(参照:willの意志についての詳細は、法助動詞(3.1.))
「will」が主語の意図をあらわすのか、または単純に未来のことをあらわすのかについては、その違いは文脈によります。
しかし主語がI will~のように一人称の場合は、意志の意味が現れやすくなります。
ところで、この意志の「will」について進行形にした場合はどうなるでしょうか。
実は、意志未来の進行形はその意志の意味を薄めることができます。これは相手の話について断るときに、丁寧にそれをすることができます。
たとえば、次の文をみてください。
Would you like to go out for a drink?(飲みに行きませんか。)
I'll go out for dinner with her tonight.
(今夜は彼女と夕食をしにでかけるから。)
上の場合、相手の誘いに対してI'll ~ で答えると、自分の意志を直接的に伝えることになります。
これに対して進行形を使うと、次のようになります。
I'll be going out for dinner with her tonight.
(今夜は彼女と夕食をしにでかけることになっているから。)
上の場合は、I'll be going ~ というように意志未来が進行形になっているために、その意志の意味が薄れて「夕食に出かける」が「夕食に出かけることになっている」という意味になっています。
これは、他の要因からそうしなければならないという意味を含むことになります。そして直接的な意味を与えずに、丁寧に断ることができるようになります。
(参照:このことについての詳細は、英語の時間的感覚(4.4.2.))

2「will」の疑問文
Will you come to the party?(あなたはパーティーに来ますか。)(意図)
Will you have some more?(もう少しいかがですか。)(勧め)
1例目の意図をはっきりとしたい場合は「Are you going to ~ ?」を使います。
また「Won't you」を使うと、親しみのこもった表現になります。
Won't you come with us?(私たちと一緒に来ませんか。)
Will you do me a favor?(お願いがあるのですが。)(依頼)
Will you open the window?(窓をあけてくれませんか。)(依頼)
Will you show me the way?(道を教えてもらえませんか。)(依頼)
「Would」を使うと、より丁寧になります。過去形の「would」を使うことによって、現在形の「will」よりも直接的な表現をさけることができるからです。
助動詞の文の作り方は「主語+助動詞+動詞の原形」です。
助動詞は主語の後に置き、それから動詞の原形(動詞の元の形)を置いていきます。
助動詞の疑問文の作り方は、その助動詞と主語の語順を逆にします。
「will」は助動詞ですが、上のように主語と語順を逆にして疑問文を作っています。
Day7からDay13までは助動詞についてふれていきますが、Day7の「be going to」とこれから学習するDay13の「have to」は、助動詞的に使いますが、助動詞とは違います。
したがってこれらの疑問文の作り方も異なります。
3「will」の過去形「would」
・<過去の推量>
「~だったろう」と過去の推量をあらわします。これは「will」の過去形としての意味になります。
He would be 60 years old when he died.
(彼が死んだときは60歳になっていただろう。)
・<現在の推量>
現在のことをあらわす推量ですが弱い意味の推量になります。
That would be nice.(それはいいね。)
・<過去の頑固な意図>
過去の時点の頑固な意図「どうしても~をした(しなかった)」をあらわします。
The door wouldn't open.(そのドアはどうしても開かなかった。)
(参照:wouldについては、willと比較をしながら説明しています。法助動詞(3以降)。
Day4でふれた過去の習慣の他にも、仮定法や時制の一致などで使われます。
仮定法はDay75から、時制の一致はDay50でふれていきます。
また会話でよく使われる「would」の応用については、Day84でふれていきます。
今日のレッスンはこれで終わりです。
お疲れ様でした。
