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基礎からの英語学習
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Day 39

-代名詞のit-
 今回は代名詞の続きになりますが、itについてふれていきます。「it」には様々な使い方があります。その基本についてふれていきます。

基礎からの英語学習-1項目目「it」(仮の主語)
 It is difficult to speak English. は「英語を話すのは難しいです。」という意味の文です。これに対して、次は「it」を取って書き換えた例です。意味は同じです。

 To speak English is difficult.

 この文を見てわかるように、前の文の「it」が表していたのは後ろに続いていた「to speak English」のことです。「it」にはこのように、文の体裁を整えるための使い方があります。

 It is nice to see you again.(あなたにまた会えてよかったです。)
 It gave me great pressure to take an interview for a job.
 (就職の面接試験を受けるのはたいへんな重圧でした。)

 上も同様です。もしも「to」以下を主語として文頭におくと、主語が長くなって形の悪い文になります。

メ モ  このような「it」は、日本語では普通訳しません。日本語では、主語がなくても不自然に感じられないことが多いです。また、主語がない方が普通と思われる場合も多いです。しかし、英語では主語が必要になります。主語がなければ文として不自然になります。このことは日本語と英語の間にある相違の1つです。



 It is enjoyable for me to listen to her violin in the evening.
 (夕方に彼女のヴァイオリンを聴くのは心地よいです。)
 It is bad that a typhoon is approaching this city today.
 (今日台風がこの街に接近するとは運が悪い。)

メ モ  It is no use crying over spilt milk.は「覆水盆に返らず。」ということわざです。この「it」は「crying」以下をあらわしています。



 また、日本語とは違い、英語は必ず主語を必要とするという特徴から、形式的に文頭へおく使い方があります。

 時間や日、距離、天気などを表すのにも「it」を使います。この場合の「it」は、特に何も表さずに、形式的におかれているだけです。

 What time is it?(何時ですか。)
 It is 8:30.(8時30分です。)

 What day is it?(何曜日ですか。)
 It is Saturday.(土曜日です。)

 How far is it to your home?
 (あなたの家までどのくらいありますか。)
 It is 20 miles.(20マイルあります。)

 It is raining.(雨が降っています。)

メ モ  最初のほうでふれた「it」は形式主語といいますが、上のように時間や距離を表すための「it」は、非人称の「it」といいます。他に漠然としたものを表す、環境の「it」などもあります。しかし、ここで「it」を区別しても、英語を使う上であまり意味がありません。そこで、まとめて「仮の主語」としてふれています。




基礎からの英語学習-第2項目目「it」(強調構文)
 文のある部分を強調するために<It is+強調するもの+that…>の型を使うことができます。この「強調するもの」には主に名詞を入れます。
 たとえば She went to the theater.「彼女は映画館に行きました。」の、「she」を強調したい場合は次のようになります。

 It is she that went to the theater.(彼女です、映画館に行ったのは。)

メ モ  「人」を強調する場合は、「that」を「who」に置き換えることができます。



 また、「the theater」を強調したい場合は次のようになります。

 It is the theater that she went to.(映画館です、彼女が行ったのは。)

itによる強調構文について


メ モ  このような文を「強調構文」といいます。また強調するものを「It is」の後に持ってきて、残りの文を「that」以下に分けることから、「分裂文」ともいわれています。





基礎からの英語学習-第3項目「It seems that」(~らしい)
 「It」を文頭においてから「seems」などを続ける文です。このように使われる例には、次のようなものがあります。

 It seems that ~(~らしい)
 It happens that ~(偶然だ)
 It appears that ~(~らしい)

メ モ  これらの「it」は、特に表すものはありません。意味の中心は「that」以下にあります。



 It seems that she was late for the bus.
 (彼女はバスに乗り遅れたらしい。)
 It seems that he was ill.(彼は病気だったようです。)

メ モ  「It seems that」は次のように「to be」を使って表すこともできます。

 He seemed to be ill.(彼は病気のようでした。)
 He seems to be happy.(彼は幸せのようだ。)



 It happened that she was out.(偶然、彼女は外出していた。)
 It appears that they are right.(彼らは正しいようです。)

メ モ  これらの「that」以下は、文頭に持ってくることができません。





レッスンの確認問題
 このレッスンにおいて、確認をするための問題です。余裕がありましたら、チェックしてみてください。

チェック 1 代名詞のit について
問題数:7問
選択式問題の解説




 



ワンランク上の練習問題
 記述式の練習問題です。半角英数字で解答してください。

エクササイズ 1 代名詞の it (その1)
問題数:5問
記述式問題の解説



エクササイズ 2 代名詞の it (その2)
問題数:5問
記述式問題の解説




 

今日のレッスンはこれで終わりです。
お疲れ様でした。





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