86回のレッスンで
基礎から英文法をマスター
Day 12
能力、可能性、許可、依頼のcanと過去形could(助動詞)
今回は能力と可能性、許可を表す助動詞canについてふれていきます。
またcanによる依頼を表す用法についても見ていきます。
1「can」
また「~でありうる」というように「一般的可能性」と、「~をしてよい」という許可の意味があります。
型は<主語+can+動詞の原形>で、「can」の後に動詞を続けるだけです。
否定は「can not」または「can't」ですが、「cannot」の形もあります。
次にそれぞれ意味別に示します。
・<能力の「can」>
I can play the piano.(私はピアノが弾けます。)
I can speak English.(私は英語を話せます。)
We can't walk any more.(これ以上もう歩けません。)
Can you ski?(あなたはスキーができますか。)
Can you swim?(あなたは泳げますか。)
Can you swim? と聞かれて「そんなに泳げません。」と答えたい場合に、I can't swim. と言うと「全く泳げません。」という意味になります。これは「私は金槌です。」と答えることになります。
もしも「そんなに泳げません。」と答えたい場合は、I can't swim well. のようにします。
Can you speak English?(あなたは英語を話せますか。)
相手に対して直接たずねる場合に「Can you ~ ?」は「~ができるのですか」と露骨になる場合があります。その場合は「Do you ~ ?」と聞くことができます。
Do you speak English?
(参照:canの能力についての詳細は、法助動詞(1.1.)。)
・<一般的可能性の「can」>
The kind of thing can be played by children.
(この種のことは子供にもできうる。)
You can't see her. She went abroad yesterday.
(彼女に会うはずがない。昨日海外へ行ったのだから。)
上のThe kind of thing can be played by children.のように、「肯定」の「can」は「~もありうる」というように、「一般的な可能性」の意味をあらわします。
そこのところは「~かもしれない」という「推量」の意味をあらわす「may」とは、意味が違います。
(参照:canの一般的可能性についての詳細は、法助動詞(1.3.)。)
・<許可の「can」>
You can smoke in this room.(この部屋でタバコを吸ってもいいですよ。)
You can't stay here.(ここにいてはいけません。)
・<許可を求める「can」>
Can I speak to John?(「電話口で」ジョンと話せますか。)
Can I have a few minutes?(少し時間がありますか。)
Can I have this?(これをください。)
許可を求めるときの型は<Can I+動詞の原形>で、「Can I」の後に動詞を続けるだけです。
「May I ~ ?」のほうが丁寧ですが、丁寧すぎるので「Can I ~ ?」が今ではよく使われます。
(参照:canの許可についての詳細は、法助動詞(1.2.)。)

2「Can you ~ ?」(依頼)
「can」の代わりに「could」を使うと、より丁寧な表現になります。
型は<Can you+動詞の原形>で、「Can you」の後に動詞を続けるだけです。


Can you open the door?(そのドアを開けてくれませんか。)
Can you turn off the light?(明かりを消してください。)
[turn off = 明かりなどを消す (turn on = 明かりなどをつける)]
Could you help me?(手伝ってもらえませんか。)
3「can」の過去形「could」
そこで次は能力の意味の例だけを示します。
She could speak French when she was young.
(彼女は若い頃フランス語を話すことができた。)
He could swim.(彼は泳ぐことができた。)
(参照:couldについての詳細(canとともに説明してます。)は、法助動詞(1以降)。)
「could」で「能力」を表すには、注意しなければならないことがあります。それは「過去に能力があった」ということだけしか表せないからです。
もしも実際の行動をあらわすのならば、代わりに「was(were) able to」を使わなければなりません。たとえば次の文では「could」は使えません。
After she studied hard, she was finally able to pass the entrance exam.
(彼女は一生懸命勉強してついに入学試験に合格することができました。)
この文は、実際に試験に合格したことを話しています。
先の例でも、He could swim.が実際に「その場で泳いだ」意味であれば、He was able to swim.にしなければなりません。
現在のことに対しては「can」と「be able to」のどちらも使うことができます。
それは能力と実際の行動は、意味としては差が出てこないからです。
そこで現在のことについては、「can」を使うのが普通になっています。注意するのは過去の場合です。
(参照:このcouldについての詳細は、英語の時間的感覚(2.3.2.)。)
英語学習の参考として、時間があるときに読んでみてください。
「could」と「be able to」について(英語学習の豆知識J-2a)

能力のcan について
問題数:3問
選択式問題の解説

依頼のcan について
問題数:4問
選択式問題の解説

許可のcan について
問題数:3問
選択式問題の解説

canの能力と一般的可能性の表現について
問題数:5問
記述式問題の解説

canの許可の表現について
問題数:5問
記述式問題の解説

can youの依頼表現について
問題数:5問
記述式問題の解説

couldとbe able toについて
問題数:5問
記述式問題の解説
今日のレッスンはこれで終わりです。
お疲れ様でした。
