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 which(所有格に対して) 関係代名詞(その6)

 関係代名詞は簡単にいうと、2つの文を1つの文にする用法です。
 そのとき一方の文は、もう一方のある名詞を説明します。この説明される名詞を先行詞といいます。
 関係代名詞と先行詞の関係については、関係代名詞とは?を参照してください。

 先行詞が「人」の場合は、whoとその語形変化を関係代名詞として用います。
 先行詞が「人」で主格の場合はwho、所有格の場合はwhose、目的格の場合はwhomです。
 ところで先行詞が「人」以外の「物」や「事物」の場合は、whichを用いることになります。
 先行詞が「物」や「事物」で主格の場合はwhich、所有格の場合はof which、目的格の場合はwhichを用います。

 ここでは関係代名詞whichについて、先行詞が所有格の場合について解説をします。
 先行詞が所有格の場合はof whichを用いますが、whoseも用いることができます。
 whoseは先行詞が「人」で所有格の場合に用いることができる関係代名詞ですが、whoseについては「人」以外の「物」や「事物」にも用いることができるからです。

 先行詞が所有格の場合whichだけではなく、その前にofをつけたof whichの形にして用いることになりますが、次の例を見てください。

 a. This is the dictionary the cover of which is beautiful.
  (この辞書の表紙は綺麗です。)

 上の文は次の2つの文からできています。
 (1) This is the dictionary.
 (2) Its cover is beautiful.

 (2)のIts coverは「その表紙」という意味ですが、このItsは(1)の文のthe dictionaryにかかっています。
 つまりIts coverで、the dictionary's coverということになります。

 説明がされる名詞は(1)のthe dictionaryで、これを説明するために(2)の文があります。
 先行詞であるthe dictionaryに関係代名詞of whichをあてます。
 このときのwhichはthe dictionaryのことになりますが、of whichを用いてofの前にthe dictionaryの所有の部分を置きます。
 この場合はthe dictionaryのthe coverということになりますので、the cover of whichになります。
 このことを図にすると、次のようになります。


関係代名詞(of which)の用法について 関係代名詞(of which)の用法について



 上の図のように、先行詞the dictionaryはwhichになりますが、そのthe dictionaryの部分であるthe coverをあらわすために、the cover of whichにします。

 次の例はof whichの代わりに、whoseを用いて書き換えた例です。

 b. This is the dictionary whose cover is beautiful.
  (この辞書の表紙は綺麗です。)

 whoseは「人」以外の「物」や「事物」の、所有格の場合にも用いることができることから、上のように書き換えることができます。

 次もof whichを用いた関係代名詞の例です。

 c. I have a car seats of which are made of leather.
  (私は座席が皮でできている車を持っています。)
 d. We sought out the ship the nationality of which was unknown.
  (国籍の不明な船を探し出した。)

 上のcの例を、whoseを用いて書き換えると次のようになります。

 e. I have a car whose seats are made of leather.
  (私は座席が皮でできている車を持っています。)

 またdの例を、whoseを用いて書き換えると次のようになります。

 f. We sought out the ship whose nationality was unknown.
  (国籍の不明な船を探し出した。)


※特にシンプルな文の場合、関係代名詞のof whichとwhoseを用いるよりも、前置詞withを用いることが自然な場合があります。
 このときの前置詞withは、所有を表す用法で関係代名詞の代用表現となります。
 たとえば次の例は上のaの例です。

 a. This is the dictionary the cover of which is beautiful.
  (この辞書の表紙は綺麗です。)

 これをwithで書き換えると次のgのようになります。

 g. This is the dictionary with the beautiful cover.

 上のgの例は、口語的により自然な文になります。




※関係代名詞の詳細は、次で解説しています。

who 関係代名詞その1

whose 関係代名詞その2

whom 関係代名詞その3

which 関係代名詞その4

which(主格に対して) 関係代名詞その5

which(所有格に対して) 関係代名詞その6

which(目的格に対して) 関係代名詞その7

that 関係代名詞その8

that が主に使われる場合 関係代名詞その9

what(複合関係代名詞)








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